――miletさんが歌う主題歌「hanataba」も話題になっています。
「hanataba」は、最初の“大嫌い、嘘じゃない”という歌い出しがすごくはまったなと思っています。元々オーダーとしては、ドラマでは描かれない明墨から紗耶への思いを歌にしてほしいというものだったんです。
第1話では過去のことをまだ明かしてない段階で、「伝えたいけど伝えられない思い」というところと、「小さな希望」という僕の言葉をヒントにしたと仰ってくれていたのですが、その中で、明墨の贖罪の気持ちが、“ごめんね”という歌詞に乗っかっているのだなと思っています。
miletさんの曲もそうだし、梶浦由記さんや寺田志保さんの楽曲もそうだし、セリフ、主題歌、音楽、効果音、このドラマの中で鳴っているすべての音をひっくるめてこのドラマが完成するという思いでつくっていたので、主題歌に求める意味合いがすごく大きかったかなと思います。
視聴者の方も、毎回どこで主題歌がかかるかということに注目してくれているので、そこはすごくうれしいなと思います。最終回もどこで流すかすごく議論したので、ぜひ注目してください。
――続編への意欲はいかがでしょうか?
特にまだ予定はないですし、そこについては僕らが議論する感じでもないのですが、ストーリーを作るという観点でいくと、やれるのであればやりたいという思いはあります。キャストの皆さんもいい関係性が出来上がったという印象を持たれていて、実はそういう妄想も最後の方ではしていました。木村佳乃さんが「私、ラブ路線はないのかしら?」というようなことを仰っていたり(笑)。
――最終回の注目ポイントを教えてください。
奇しくも最終回では、志水と紗耶、倉田と紫ノ宮、それから伊達原とその娘という、3つの父と娘の関係が描かれています。自分自身にとって何が大切かというそれぞれの感覚や感情にぜひ注目してほしいなと思っています。特に16日は父の日ですしね。
また、最終回では法廷シーンが長くて、放送時間を調べたら38分38秒もありました。ただ、法律ドラマである以上、最後の勝負は法廷にすべきだという思いがあったので、そこは見てほしいです。
プチ注目ポイントでいくと、青山さんの奥さんが出てきます。青山さんの家庭のシーンにもぜひ注目してください。
――最後に、視聴者へのメッセージをお願いします。
最終回の緋山の結末が僕は本当に好きで、第1話冒頭の明墨のセリフとリンクしてくるそのシーンが、結局このドラマで言いたかったことのすべてだったりします。悲しい現実はあるという、世の中のリアルをちゃんと描きたかったので、そういった意味でもとても好きなシーンです。
全伏線を回収することが目的というよりは、視聴者の皆さんにすっきりしてほしいなという思いがまずあって、その上で、皆さんが想像しているものを上回りたいなと思っています。
最終回はいろいろなところにツッコみが入ることも覚悟していますが、そのツッコミをちゃんと返していける構成になっていると思います。第9話で、明墨がこれまでやってきたすべての行動の理由となるもの、根源が見えたところがあって、最終回で明墨のすべての動機が回収されるのですが、はたして、それが本当に最終目的だったのか、どう締めくくるのか、というところに注目してほしいです。
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