山田裕貴インタビュー「演じたケンに対して、共感しかなかった」<「Ultraman: Rising」>

2024/06/19 08:30 配信

映画 アニメ インタビュー

「もし実写化された時は、ケン役をやりたいです」(C)宮川朋久

井ノ原(快彦)さんに会うと「ティガ」の主題歌が歌いたくなる衝動(笑)


――山田さんの「ウルトラマン」の思い出は?

山田 ウルトラセブンが、他のウルトラマンたちと違ってメガネ(ウルトラアイ)で変身するのが印象的で、心に残っています。ティガ、ダイナ、ガイアはずっと観ていましたし、ゼアスは、母に映画館へ連れていってもらいました。アンディ・フグ選手がその映画に特別出演していて、当時K-1も見ていたのでスゴく覚えています。ゼアスが石油会社のCMに出ていたのも、ずっと頭の中に残っているんですよ。あと、「特捜9」(テレビ朝日系のドラマ)で共演した井ノ原(快彦)さんの顔を見ると、ティガの主題歌(V6の「TAKE ME HIGHER」)を歌いたくなっちゃって(笑)。この衝動は何なのか説明がつかないですが。

――目の前で歌った事は無いんですね?

山田 ちゃんとは無いですけど、口ずさんでみた事はあります。「知ってくれてるの?」って喜んでくださって、「(小さい頃)観てたんです!」って。

「俺、ほぼヒーロー制覇してんじゃん」


――そんなずっと観てきたウルトラマンに今回なれたのは、すごく嬉しい事ですよね。

山田 はい。これまで、ゴジラとも戦いましたし(「ゴジラ-1.0」)、戦隊ヒーローにもなって(「海賊戦隊ゴーカイジャー」)、ライダーにも変身して(「スーパーヒーロー大戦」)、次はウルトラマンだ、って思っていたワケではないですが、「俺、ほぼヒーローを制覇してんじゃん」って思ったら、スゴく嬉しくなりました。

――実写化もできたらいいですよね。

山田 ここまでの表現は、アニメーションだからこそだとは思うんですが、いつかできるかもしれませんね。

――実写化されたら、ケン役はもちろんやりたいですよね?

山田 やりたいですね。僕もケンと同じ左バッターですし、元・右バッターなので右でも打てるんです。打席を左右替えるシーンがあるんですけど、「うわっ、できる!」って思いました。それに、僕も外野手だったので「一緒だ!」って思いました。

不本意だったセリフとは…


――ケンは読売ジャイアンツの選手ですけど、名古屋出身の山田さん的には中日ドラゴンズだったら良かったな、とか思いませんでした?(笑)

山田 僕は星野(仙一)監督時代の阪神が好きなんです。作中に「阪神タイガースなんかに!」ってセリフがあるんですけど、「これはフィクション、フィクション…」と自分に言い聞かせながらも、内心「ちょっとやめてよ…」って思いました(笑)。

――山田裕貴じゃなくてサトウ・ケンが言ってるんだ、と(笑)。

山田 巨人に対して負け続けていた頃のドラゴンズの思い出とかもちょっと蘇ってきたりして。でも、自分(ケン)が巨人のユニフォームを着ているのを見ると、優越感が生まれるのは、野球をやってきたからなのかなと思います。実際に自分が着ているワケじゃないんですけど(笑)。

山田が「優越感が生まれた」と言う、ジャイアンツのユニフォーム姿のケンNetflix映画 『Ultraman: Rising』 Netflixにて世界独占配信中 (C)円谷プロ


休みなくオファーを請ける原動力は「ありがたさ」


――山田さん、「令和タレントテレビドラマ出演本数ランキング」(ニホンモニター調べ)で、274本で1位じゃないですか。ずっと休まずに出演を続ける原動力やひっきりなしに来るオファーが来ることに対しての心境はいかがですか?

山田 僕が選べる立場では全然無いですが、お話を頂けるのはもう感謝でしかないです。原動力というか、その作品に対しての熱意みたいなモノは「ありがたい」という事しか無いですね。

――でも、作品が続くと、自分の引き出しから出すばっかりになりますよね…。

山田 これまでずっと走り続けてきて、目の前の自分の事で精一杯だったので、今後は少し余裕のあるペースにしていこうと思っています。自分の時間を作って、仲間と遊んだり、次回作の原作を読んだり…。やってみたい作品のアイデアを考えて、実現に向けて準備したりするのもできたらいいなと。これまで時間が無くて諦めてしまっていた事をする時間を確保しつつ、活動していこうと思っています。

――そんな山田さんが今、ウルトラマンに助けてほしい事は何ですか?

山田 スケジュールの調整ですかね(笑)。マネージャーを手伝ってあげてほしいです(笑)。

◆取材・文=鳥居美保

ウルトラマンは究極のべビーシッター!?  Netflix映画 『Ultraman: Rising』 Netflixにて世界独占配信中 (C)円谷プロ


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