ディーン・フジオカ“小比類巻”が次に追う謎は「人に寄生するキノコ」岸井ゆきの“最上”が田中みな実“御門”とバチバチの「パンドラの果実」Season3

2024/07/12 12:00 配信

ドラマ レビュー

斬新だが身近な“未知”への恐怖


シリーズではこれまでも、「いつかどこかで起きるかもしれない」科学犯罪を取り扱ってきた。高性能AIによる殺人、臓器移植用クローンの製造、異常進化を遂げてしまった人工ウイルス…いずれも「もしかしたら」という思いを抱かずにいられない身近なテーマと言える。だがこれまでのエピソードを振り返っても、今回の事件は突出してユニークなテーマだといえる。

ハリガネムシ・エキノコックスといった寄生虫のほか、ヤドリギなどといった植物をはじめとした寄生動植物は多い。特に一部の寄生虫が宿主の行動を操る能力を持つと知っている人も、少なくはないはずだ。

そんななか、“人に生えるキノコ”。本来は人間に寄生・感染しないはずのキノコが、人を死に至らしめるほどの力を持っていたら…という、これまたSF映画のテーマとしてありそうな題材と言える。だがキノコについて明らかになっていることは、意外にも多くないという事実をご存じだろうか。作中で最上が「菌糸から子実体(キノコ)になる仕組みはまだ解明されてない」と解説するとおり、市場に出回っているキノコですら「なぜキノコが形成されるのか」は判明していない。

つまり現代の科学においても、厳密には未知の…人間に寄生・感染する菌類の存在を否定することはできないのだ。名作映画「遊星からの物体X」なども「人そっくりに化ける宇宙生物」の恐怖を描いていたが、それでも敵は目に見えて触れられる存在だった。それが目に見えない胞子を吸い込んだら寄生される、というのは背筋が凍るほど“どうしようもない”。

そんな恐怖の「人に寄生するキノコ」はいったいどこから来たのか、どうして留置場所の男が最初の被害者だったのか、その正体とは…。科学犯罪対策室がそれぞれの能力をフルに発揮して一歩ずつ真実に近づき、謎を解き明かしていく。

最新技術を用いたCG演出やキャスト陣の熱演が光るHuluオリジナル「パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~」Season3はHuluにて独占配信中(全5話/毎週日曜日 新エピソード更新)。