コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、ダ・ヴィンチWebにて2024年7月より『わたしが選んだ死産の話』が連載される桜木きぬさんが描く『夫がバセドウ病にかかったら…』をピックアップ。
桜木きぬさんが2024年6月22日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、2,510件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、桜木きぬさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
物語は2018年に夫が体調を崩すところから始まる。動悸や息切れの他、体重減少などの症状が出ていた。かかりつけの医者に見てもらうも「風邪」と診断。その後症状が良くならず、再診で「バセドウ病」だと判明する。
振り返ると常に「プールの授業の後の5時間目みたいだった」という夫に、気づかず「だらだらすんな」と怒ってしまっていたことを思い出す主人公。それが「バセドウあるある」であることを知るのだった。また、バセドウ病には精神的な症状もあることや、発症の原因はわからずとも治療法は確立しているということも知っていく。夫はその後、治療のために東京の甲状腺専門病院へ通うこととなる。
症状を抱えながら仕事に通う夫の様子やバセドウ病の薬・治療の話、症状のことなど様々な「バセドウ病」に関するエピソードが丁寧に描かれている。
作品を読んだ読者からは、「漫画でわかりやすく描いてもらって感謝」「男性もなると知って驚いた」「共感することが多々」など、反響の声が多く寄せられている。
――『夫がバセドウ病にかかったら…』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。
それまでもバセドウ病についてちらほら耳にする事はあったのですが、夫が罹患した時に私自身がバセドウ病について知識がなくて大変戸惑いました。同じような人が多い気がして、どのような病気か広く知ってもらえたらなと思って描きました。
――今作を描くうえで、特に心がけ点や大切にした点などがあればお教えください。
私はバセドウ病の当事者ではないし、もちろん専門的な知識もないので、あくまで患者の家族目線というのを大事にしました。
――今回の作品のなかで、特に注目してほしいシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
症状を「怠けている」と誤解されてしまうシーンにはたくさん共感の声をいただきましたので、バセドウ病あるあるとして注目していただけるといいのかなと思います。
――同じ病気を経験された方や、親族に同じ病気の方がいるという方からも多くの反響がありました。このような反響に対してどう感じられていますか?
たくさんの、同じ病気の方の反応が貰えました。知らなかった情報を教えてもらったり、気持ちを共有する事ができて大変励みになりました。
――桜木きぬさんご自身や作品について、今後の展望や目標をお教えください。
「ダ・ヴィンチweb」にて新連載『わたしが選んだ死産の話』が始まりました。
10年ほど前に、18トリソミーという染色体異常でお腹の子どもの妊娠継続を諦めた経験があり、その時の経緯や感じた事を描いています。辛い話ではありますが、妊娠や出産を取り巻く問題や人間模様について考えた内容にもなっていますので、色んな方に読んで頂けたら嬉しいです。
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