このように、映画史に燦然と輝く素晴らしいキャリアを残してきたシュワルツェネッガーとスタローンだが、じつは長年にわたって確執があったというのは有名な話。どちらも映画界のトップスターであり、かつ肉体派のアクション俳優ということもあり、周囲から何かにつけて比較され続けたことが原因のようだ。しかしこの確執は2010年『エクスペンダブルズ』をきっかけに払拭、その後も『エクスペンダブルズ2』(2012)、『大脱出』(2013)と立て続けに共演し、現在では親友と言える間柄になっている。とくにムービープラスで放送される『大脱出』は、ふたりの初のW主演作品で、2018年には続編の『大脱出2』も製作されるなど、ふたりの友情を示す証とも言える作品。脱獄が困難とされるなかで、ふたりが協力しながら脱獄を試みる展開は緊張感たっぷりで、もちろんアクションも見応え十分の傑作となっている。何より映画ファンにとっては、このふたりががっつりと共演していること自体が夢のようで、幸せな時間が過ごせるはずだ。キャリアとともに役柄の幅を広げつつ、それでも核となる魅力は持ち続けているふたり。ぜひこの機会に彼らの魅力を体感してみよう。
■文／岡本大介
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