乃木坂46のメンバーが2人で気の向くままに旅をするドキュメントバラエティー番組「乃木坂、逃避行。」の第3回が、7月19日(金)にLeminoで独占配信される。今回は遠藤さくらと弓木奈於の4期生コンビが山陰へ。2人は持ち前のほんわかとした雰囲気で旅をする中で、夕日を眺めながら“激エモ”な思い出を明かす場面も。第1弾の梅澤美波&久保史緒里コンビともまた違った空気感の“逃避行”を繰り広げる。
早朝、島根・出雲に向かう飛行機の中で「奈於ちゃんがリラックスできる旅になればいいな」と話す遠藤と、「あなたの前ではいつもリラックスしてるよ」と返す弓木。すでにリラックスモードの2人の旅は、こんなふうにひたすらゆるい空気に満ちている。
本好きでインドア派の遠藤と、自由奔放な逸話を多く残してきた弓木の2人旅が実現したのは「どっちかがグイグイいかないと行ってくれないんだろうなと思いつつも、お出掛けするならさくと行きたいなというのがあって」(弓木)というもの。まず訪れた出雲大社で、遠藤と弓木はウサギに興味津々。出雲大社の祭神の大国主神と、因幡の白兎の逸話のおかげで、境内にはいたるところにウサギの石像があり、ウサギとのツーショットを撮りまくるアイドル2人組というシチュエーションだけで癒やされる。そして大国主神の像に対しても「『俺主役だけど?』みたいな顔してるよね」とコメントしてみせる弓木の“弓木節”も健在。こうして、ハプニングもドッキリもなく日常の延長のようにして旅が続いていく。
静かで文化の薫りもあり、ゆっくり時間が流れる出雲の土地自体が、遠藤と弓木の人柄を象徴しているかのよう。インドア派の遠藤だがYouTubeの「乃木坂配信中」では、一人街歩きを楽しむ動画が「さくさんぽ」の名前でシリーズになっている。訪れた場所は谷中(東京)、京都など、山中温泉(石川)など日本的で情緒のある街が多く、彼女の素朴な佇まいと相まってとても絵になる企画だが、出雲路の旅も歩いているだけで絵になり、和のテイストと遠藤の相性は抜群だ。
感情豊かな弓木の天然キャラぶりもいつも通りだが、参道のある店では様子をカメラに収めようと「ネット配信の旅番組をやっていまして…」と店員に直接交渉してみせる姿も。ちょっと抜けたところがあっても、いつも真面目なのが弓木の愛嬌(あいきょう)の源でもある。
1日目の終わり、「道の駅キララ多伎(たき)」で日本海に沈む夕日を眺めながら弓木が遠藤に思っていることを打ち明けるところは特に“エモい”。「来年も一緒にいられたらいいね。分からないじゃん。いつバイバイするか」と弓木はアイドルでいることの現実的な見通しを話す。グループ屈指のバラエティークイーンの彼女だが、活動を楽しめないでいた時期があったそう。その頃、遠藤に悩みを話して返ってきた言葉のおかげで、ポジティブさを取り戻して仕事に向かえるようになったと打ち明ける。
表題曲のセンターなど、責任あるポジションを経験してきた遠藤が、弓木の緊張感をほぐしてくれたそのやりとりも明かされていく。「あんまり(弱みは)言わないね」という遠藤の芯の強さと、弓木に向けた優しさが光る場面だ。
この旅は、弓木が旅程を考えたり、旅のしおりを自作したりと弓木がリードする形で始まった。そこには遠藤への恩返しの気持ちも込められているかのよう。そして、夕暮れのトークでお互いに向けている感情が明かされる。相性抜群な2人の関係性には「これがエモいというやつなのか」という弓木の一言と同じ感情が、見る人の胸にもよぎっているだろう。
◆文=大宮高史
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)