【漫画】推し活中の女子大生、台風の夜に推しと過ごす運命的な一夜に「尊い」「これはいいぞ……!!!」の声

2024/07/29 08:30 配信

芸能一般 インタビュー コミック

麦原さんの『大神さんのこじらせ愛が甘すぎる』が話題(C)麦原/COMICSMART INC.

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は「GANMA!」にて連載中の、こじらせ一途お兄さんとオタク女子大生の純愛ラブコメ『大神さんのこじらせ愛が甘すぎる』をピックアップ。

作者の麦原さんが6月28日に本作第1話をX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、いいね数4.7万以上の「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、麦原さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。

オタク女子大生と、推しとの運命的な出会い!?

『大神さんのこじらせ愛が甘すぎる』(2/41)(C)麦原/COMICSMART INC.

主人公の名前は“宇佐見 美羽(うさみ みう)”。コンビニで働くオタクな女子大生の美羽は、2.5次元ミュージカルでイケメン男性キャラを演じて話題になった夕凪(ゆうなぎ)みさとを推している。夕凪の性別を超えたイケメンっぷりから「国民の王子」と呼ばれている。夕凪の王子様のような存在が、まるで少女漫画のキャラクターのように美羽に無限のときめきを与えてくれる。

現実の男性との恋愛にはいい思い出がなく苦手な美羽。そんな美羽の日常は、推し活が中心だった。ある日、コンビニ勤務中に酔っ払って絡んできた面倒な男性客を、常連客の大神(おおがみ)が追い払って守ってくれる。大神の風貌は怖いし、ちょっと変わっているが、優しい人なのかなと美羽は淡い気持ちを抱くようになる。

ある日、美羽はバイト帰りに台風で家に帰れなくなり、大神さんの豪邸に招かれることになる。あまり知らない男性の家に行くことにおびえる美羽だったが、「心配なら従姉を呼びつけますんで・・!!」と伝えられ、安心する。

そこに現れたのは、なんと美羽が推している夕凪みさとだった――。

物語を読んだ人たちからは「最高すぎるっ!」「推しとイケメンのいる生活営みて〜〜〜〜〜〜!」「尊い」「これはいいぞ……!!!」など、反響の声が寄せられている。

「共感できるキャラを」大神と美羽の誕生秘話

『大神さんのこじらせ愛が甘すぎる』(3/41)(C)麦原/COMICSMART INC.


――『大神さんのこじらせ愛が甘すぎる』を創作したきっかけや理由があれば教えてください。

もともと「見た目が怖くて迫力のある男性」系のキャラが好きで、そういうビジュアルの男性を描いてみたい…!というざっくりとした己の欲望から、まず大神というキャラクターのベースを作りました。

それに合わせて周りの人間関係や物語の調整を繰り返して、いつの間にか今の作品が出来上がった感じです。かなり大神のキャラクター先行で作品作りを始めた気がします。

―― 登場するキャラクターはどのように生み出されたのでしょうか?

ヒーローの大神については前述の通り「怖いお兄さん」のビジュアルイメージで作り始めたのですが、中身まで怖いとなると、自分とあまりにかけ離れすぎて考えていることが全然わからなくなってしまい(笑)、性格だけでも自分が共感できるようにした結果、ちょっとこじらせてる、いわゆる「陰」なキャラクターに落ち着きました。

一方でヒロインの美羽は、男性らしい見た目の大神の対に見えるとかわいいかなと思い、「小動物的な女の子らしさ」を持ったビジュアルを心がけて作りました。ただ、見た目そのままの大人しい性格だとちょっと動かしにくかったので、こちらは自分の得意分野から引っ張って、「夢見がちなオタク」という特性をプラスしました。

また「美羽の推し」として1話から登場している夕凪については、完全に私の趣味で…。私自身、「男装の麗人」を長年推していた経験があり、その素晴らしさならいくらでも語れる!!と思ったので、あえて男性ではなく「男装した女性」を推しポジションに投入することにしました。

3人とも、自分が熱を持って共感できたり、「好き!」と思える人間性を意識して作ったキャラクターです。

――作画の際にこだわっている点や「ここを見てほしい」というポイントがあれば教えて下さい。

美羽の「推しへの愛」だったり「オタクあるある」のようなところは描いていて熱がこもる部分なので、同じように推しがいる方や、誰かを本気で推した経験のある方に共感したり笑ってもらえたら嬉しいです!

作画の部分ではキャラクターの顔(表情)を1番大事にはしているのですが、それ以外だと服装にも地味にこだわっているかもしれません。

本人が選びそうな服を着せるのはもちろんなんですが、同じ服を何度も着回していたり、2度と着なかったり…みたいなところでも個性を出せるんじゃないかなと思っていて、キャラごとにそこは変えているので、注目してもらえたらちょっと嬉しいです。


――本作の中で特に思い入れのあるシーンやセリフはありますか?

第1話で、大神が美羽に「うち来ませんか?」と誘うシーンは、それに対する美羽のリアクションも含めて悩んだので印象に残っています。 男性が女性を家に誘うというのは特別な意味や危険性が生まれてしまうので、ここを単なる胸キュンシーンとして描いてはいけないな…という気持ちがありました。

短いシーンですが大神も美羽も真剣に思考しているので、2人の性格が垣間見える場面になったんじゃないかなと思っています。

――麦原さんにとって、一から世界観を創り上げ物語を展開していくうえでこだわっている点や特に意識している点がありましたら教えて下さい。

読者の方にキュンとしてもらいたい漫画なので、ある種「理想の展開」を起こし続けていくような部分はあるのですが、展開に対するキャラクターの反応や言動は嘘にならないように心がけています。

「本当にこんなことをする人だっけ?どうして?」というのは何度も自問自答しながら、それぞれの人間らしさやリアルな言動を大事にしていきたいです。

――今後の展望や目標がありましたらお聞かせいただけますか。

まだ連載が始まったばかりなので、まずは安定したペースで面白い漫画を描けるようにじっくり精進したいと思います。 ゆくゆくはたくさんの人に読んで頂きたいですし、いつか『大神さん』が紙単行本になったり、メディア化できるような未来があったらとても嬉しいな…とは思っています!

――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へメッセージをお願いします。

読者の方に「面白い」と言っていただいた声のひとつひとつを宝物にしながら、私に描ける精一杯の作品をお届けしていきたいと思っております。 『大神さん』がこれから先どんな展開になっていくのか私自身まだまだ未知数なので、読者のみなさまと一緒に楽しみながら進んでいけたら嬉しいです!