中沢元紀“航平”、小林虎之介“太一”には心を開いて笑顔になる姿が胸熱<ひだまりが聴こえる>

2024/07/16 21:50 配信

ドラマ レビュー

太一「やっぱ笑った方がいい感じだな」


太一は早速、弁当のふたを開け、「うわー!うまそう!いただきまーす」と弁当を食べ始める。航平は太一のノートを見るが、字が汚くて分からない箇所があり、「ここ、ちょっと解読できないんだけど」と太一に質問する。太一は「なに?」と返すもののろくに航平の言葉を聞かずに弁当をほお張り、「うわー、うめぇ」と感動する。

航平が「ねぇ、聞いてる?ねぇ、ここなんて書いてあるの?」と辛抱強く質問すると、ノートを見ながら「ちょっと待ってな、ちゃんと思い出すから」と真剣な顔をする太一。しかし、太一はノートに描いた似顔絵を指して「あ!この絵いいだろ!ちゃんと特徴をつかめてるというか」と、夢中になって絵の説明を始める。太一はノートテイカーとしてはいまひとつだった。

太一は弁当を食べることに戻って、また「うんま!最高」と弁当を堪能する。けれど、はたと箸を止めて「俺、こんなうまいものばっか食っていいのかな?罰が当たったりしねぇよな?」と航平に真顔で尋ねる。航平は「罰?」と言ってこらえきれずに笑い出す。「ん?なに?」と心外な声を出す太一に、航平は「なんかそこまで感動する?」と聞き返すと、太一は「するよ!だって本当にうまいんだから!」と大声で反論。航平がさらに声を上げて笑うと、太一は「あぁ!笑ったとこ、初めて見た。お前、あんまそういう顔しねぇだろ。やっぱ笑ったほうがいい感じだな」というのだった。

太一によって笑顔になる航平を見るとこちらまで笑顔になってくる。ノートテイカーとしての技術は高くなくても、太一が航平にもたらす影響は大きいと感じられて胸が熱くなった。

◆構成・文=牧島史佳