コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は漫画家のネブクロさんがくらげバンチにて連載中の『訳アリ心霊マンション』第33話『ミコシ様』を紹介する。ネブクロさんが6月25日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、2.5万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、ネブクロさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
「ミコシ様、ミコシ様。僕は学校で毎日虐められています。あいつらに一泡吹かせるにはどうすればいいでしょうか?」と傷を負った男の子が祠に向かって唱える。すると祠の扉が開き、「爪」という声とともに中から手が出てきた。男の子は、その手が差し出す糸切りバサミを使って自分の爪を切りはじめた。
男の子が藁にもすがる思いで頼っているこの祠の存在に気がついたのは、1カ月ほど前のこと。今では誰も近寄らなくなった裏山の道すがらにある祠は、代価を払えばなんでも教えてくれる。
爪を捧げられた祠は、「次に虐げラれたトキ、急いデ階段を下りルと良い」「さすれバ一泡も二泡もいく泡も」とお告げを託す。そこで男の子は学校でいじめられているとき、その言葉を思い出して思い切って駆け降りることに。すると男の子を追いかけてきたいじめっ子が階段を踏み外して転倒し、血の泡を吹いて倒れてしまう。
その後も男の子は祠に代価を払っていじめっ子に立ち向かうが、なかなかいじめは止まらない。ある日男の子は限界を迎え、祠に向かって「いじめてくる奴ら全員殺すにはどうすればいいでしょうか」と相談。すると祠から、「歯ヲ十本、目玉一ツ」という声が返ってきた。大きい願いを叶えるには、その代価も大きくなるというのだ。
男の子が意を決して自らの歯を抜こうとすると、「ああへへへ」「ほひょほひょむはは」となにやら声が聞こえてきて…。
この物語を読んだ人たちからは、「登場人物全員狂ってて好き」「クセつよすぎ」「全部読みたい」「ホラーっぽいのになんでこんなに面白いんだ…」「読んでたのギャグ漫画だっけ…?」など多くのコメントが寄せられている。
――『ミコシ様』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
この話はだいぶ前から考えていたネタで、主人公がオバケの隣で営業妨害していたら面白いなぁと思ったのがきっかけでした。
――いじめっ子に一泡吹かせるために、躊躇いもなく自分の身を削る男子生徒の姿が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
こういう1話で完結する回は一貫して、緩急のあるテンションを意識して創っています。主人公が登場する前は空気ができるだけ沈むように頑張っています。この話実は1話の頃を意識して描いていますので、是非見比べて、主人公の内面的成長を楽しんでみてください。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
主人公が登場したシーンですかね、彼女に何かよくわからない言語と言うか鳴き声を言わせるのが好きです。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか。
長編に関してはもうある程度ビジョンが出来ているので、いつもお話で悩むのは単発の1話完結の方ですね。とにかくリラックスしていないとアイディア出てこないタイプですので、ボーっとしたり入浴したり散歩したりしてネタ出ししています。
――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか。
とにかく見やすく、でも描きこめるところは描きこんで、描きこまないところは描きこまない、ここでもやっぱり緩急意識しています。
――今後の展望や目標をお教えください。
アニメ化した~~~い。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
ここからもっと人気が出るようお話がんばりますので、ご愛読の程よろしくお願いします!
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