ディズニープラスで配信中の「インサイド・ヘッド」(2015年)で取り組むこととなった、ディズニー&ピクサー映画の日本語吹き替え声優は、いわば大竹の新境地であったろう。長年にわたって、いくつもの劇場アニメや朗読劇で培ってきた「声の表情」は限りないニュアンスに富み、悲観的だが心根はとても優しいキャラクター「カナシミ」を見事にものにした。そして8月1日には、その9年ぶりの続編である「インサイド・ヘッド2」が公開される。
少女ライリーを子どもの頃から見守っていた「ヨロコビ」や「カナシミ」ら頭の中の“感情”たち。ある日、高校入学による親友との関係の変化や将来への心配が高まり、ライリーの中に「シンパイ」率いる“大人の感情”たちが現れる。「ヨロコビ」たちは暴走した「シンパイ」たちに、「ライリーの将来のために、あなたたちはもう必要ない」と追放されてしまう、というのが新作のストーリー。
大竹は先日行われた来日スペシャルイベントで「前作で『カナシミ』を演じてから9年もたっていたなんて全く思えず…。今回、声を録音した時も、私の中にきちんと『カナシミ』が生き続けていたのは、とても自然なこと。それだけ印象に残っている映画でした」と語っていたが、今回もハマリ役であることは疑う余地がない。カナシミの声を聞けば、現在の大竹が持つ「声の役者」としての充実ぶりを感じてもらえるはずだ。
映画「インサイド・ヘッド2」は8月1日(木)に日本公開。
◆文=原田和典
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