財閥の闇に殺されたソン・ジュンギ“ヒョヌ”が目覚めると、そこは1987年… さまざまな謎がうごめく「財閥家の末息子」第1話

2024/07/22 18:00 配信

ドラマ レビュー

財閥の闇に殺されたソン・ジュンギ“ヒョヌ”が目覚めると、そこは1987年…(C)Chaebol Corp. all rights reserved

2022年に韓国で公開されたソン・ジュンギ主演のドラマ「財閥家の末息子 ~Reborn Rich~」が、オンライン動画配信サービス「Hulu」にて全話配信中。同作は最高視聴率20%超えをマークし、JTBCドラマ初回放送の最高視聴率を記録した人気ドラマだ。第1話では財閥スニャングループに忠誠を尽くしながら、あっけなく切り捨てられ銃弾に撃たれてしまうユン・ヒョヌ(ソン・ジュンギ)が、目を覚ますとスニャングループ一族の末息子であるチン・ドジュンとして転生する驚きの導入が描かれている。本記事では、考察を踏まえながら第1話を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)

「財閥家の末息子 ~Reborn Rich~」とは


韓国を代表する財閥・スニャングループの「未来資産管理チーム」の長ユン・ヒョヌ。彼は長い間会社に忠誠を尽くし、意見も反発もせずスニャンのために献身的に働いてきた。しかしある日、あっけなく会社に切り捨てられ銃弾に倒れてしまうのであった。崖に転落したはずのユン・ヒョヌが目を覚ますと、時はソウルオリンピックを翌年に控え、民主化へと突き進む激動の1987年だった。

韓国のJTBCで2022年11月18日から同年12月25日まで放送されていたテレビドラマで、2022年最高の期待作と呼ばれ大きな注目を集めた本作。韓国JTBCドラマ初回放送の最高視聴率を記録したことでも話題に。

原作は同名ウェブ小説で、小説の総視聴者数は3,162万回を超える大ヒット作品だ。主演には名作ドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」で“成均館病”という言葉を生み出した美貌を持ち、数々のヒット作を生み出してきたソン・ジュンギを起用。彼の甘いルックスもさることながら、シリアスさとファンタジー要素も含んだストーリー展開も評価が高い。

ソンジュンと父ヨンギが声を荒げて話す「過去の事故」


スニャングループの未来資産管理チーム長を務めるユン・ヒョヌは、グループの創立者であるチン・ヤンチョル(イ・ソンミン)前会長の銅像除幕式の会場で最終チェックに追われていた。そんななかチン・ヤンチョルの孫ソンジュン(キム・ナムヒ)は、怒りあらわに父ヨンギ(ユン・ジェムン)のもとへ向かう。

どうやら2人の間には「過去の事故」が関係する確執があるようだ。相続を放棄すると言い放ったソンジュンに対し、罵声を浴びせるヨンギ。とにかく部屋を出ようとするソンジュンを追いかけようとしたヨンギだったが、急にその場に倒れてしまう。

なかなか会場に現れないヨンギを心配したユン・ヒョヌがヨンギのもとを訪ねると、立ち尽くすソンジュンと倒れたヨンギの姿があった。ユン・ヒョヌに見られたことにより、さらにパニックになったソンジュンは慌てて部屋を飛び出してしまう。

病院へ運ばれたヨンギは、急性心筋梗塞と診断された。誰が除幕式で代わりに挨拶をするか話し合う一族だったが、イェジェンはソンジュンが会場にいないことを知りながらも彼を任命する。

このままソンジュンが姿を現さなければ、これまでのすべてが水の泡になると考えたソンジュンの妻モ・ヒョンミン(パク・ジヒョン)。ユン・ヒョヌを呼び出すと、30分以内にソンジュンを連れてくるよう命じた。もしできなければ「辞めてもらう」と冷酷なひと言を添えて。

30分という短い時間でソンジュンを連れ戻すため、ユン・ヒョヌはマンションへ着くなり職員たちを部屋の外へ出し、一対一で向き合う。オーナー家の命令には決して背かないこと、どんな質問もしないこと、そしてどんな状況でも決して勝手に判断しないことを伝え、ヨンギが倒れたときのことも誰にも口外しないとソンジュンに約束するユン・ヒョヌ。頭をゴルフクラブで打たれても動じず、見事ソンジュンを会場に連れ戻すことに成功するのだった。