磯村勇斗が「かんぽさん」を演じるCMがスタート「ハードボイルドな役も多い中、まだクリーンなイメージがあってよかった」

2024/07/29 17:06 配信

芸能一般 インタビュー

株式会社かんぽ生命保険 イメージキャラクター「かんぽさん」に起用された俳優・磯村勇斗撮影:田中隆信

俳優・磯村勇斗が、株式会社かんぽ生命保険のイメージキャラクター「かんぽさん」に起用された。日本郵政グループ4社(日本郵政株式会社、日本郵便株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険)は、身近であるがゆえに届きにくかった、お客様の郵便局に対するイメージを刷新することを目指す新コミュニケーションを、この7月から開始した。磯村が演じるかんぽ生命の営業担当社員「かんぽさん」を主人公に、お客様の相談に対して真摯に向き合う姿を伝える新テレビCM「3色の鳥・かんぽさんが来た日」篇が7月26日から放送開始される。今回のインタビューでは、イメージキャラクターを務める磯村に、CM撮影でのエピソードなどを語ってもらった。

「かんぽさん」のスペシャリストの方の動きを見てるだけでも勉強になりました


――今回、「かんぽさん」のイメージキャラクターのお話をいただいた時、どう思われましたか?

率直に嬉しかったです。クリーンで、親しみやすくて、丁寧な「かんぽさん」という役をいただいたような感覚でした。結構いろんな役をやらせていただいていて、ハードボイルドな役も多い中で、こういう役をいただけたというのがものすごく嬉しかったです。まだクリーンなイメージがあってよかった。

――撮影にあたって、監督と相談をされたりしましたか?

今回、そういうのはなかったんですけど、所作とか仕草をいかに丁寧にするかということ、映った時に丁寧に見えるかどうかということに関しては細かく気にしながら撮っていきました。たとえば、ドアを開け閉めする時に、ドアノブをカチャッと戻すのではなくて、音がしないようにそっと戻すとか。

――郵便局は街に密着した存在ですし、そこで働いている方の動きや様子というのも自然と目にしていたりするので自然と演じられたのかもしれないですね。

そうかもしれませんね。今回、撮影現場に「かんぽさん」の中でもスペシャリストの方がいらして、その方の動きを見ているだけでもかなり勉強になりました。立っているだけでも姿勢がピシッとされていて、そういう本物の方の所作を間近で見られたことが、撮影でも生かせたんじゃないかと思います。

――CMでも着用されていた制服を着られていますが、すごく馴染んでいる感じがしました。

ありがとうございます(笑)。サイズも測っていただいて、僕の身体に合わせて作っていただいたので、すごくフィットしています。かんぽ生命さんのカラーは青なんですけど、そこに赤が入っていて、それが差し色になっていて素敵なデザインだなと思いました。接客業だと見た目の清潔感も大事だと思いますので、制服のイメージも大事だということも改めて感じました。

「寄り添えるような微笑みだったり、お客様との距離感を大事にして演じていました」


――撮影はどんな感じでしたか?

そうですね。先ほどお話ししたように、どれだけ丁寧にできるかを意識しました。あとは、親しみやすさという部分で、寄り添えるような微笑みだったり、お客様との距離感を大事にして演じていました。

――完成したCMを見た感想も聞かせてください。

撮影はゆったりとしていた感じだったんですが、30秒に編集されたCMではテンポ感がありました。趣里さんが声を担当する鳥の“チッチチ”っていう声がアクセントになっていて、寄り添い合いながらお客様の人生設計のお手伝いをさせていただいているCMになってるなって思いました。

――CMもドラマや映画と同じ映像作品ではありますけど、それぞれの良さがあると思いますが。

はい。ドラマも映画もCMも“映像”ではありますけど、それぞれ特徴があって違いますね。CMは短い時間の中でいかに伝えたいメッセージを届けるかというのが大事なので、そういう作り方が好きですし、CM撮影の時はそういう現場に参加できることを毎回楽しみにしています。

――今年、「第47回日本アカデミー賞」で最優秀助演男優賞を受賞されたのをはじめ、いろんな賞を受賞されたり、秋には主演映画「若き見知らぬ者たち」(10月11日)の公開も予定されていますが、俳優としての今後の展望を聞かせてください。

今年からはデビューして10年目に入っていくので、新たな10年間を歩むとして、やはり前の10年よりもいい装備といい武器を持ってる感じなので、装備を磨いて、もうちょっと自分の道を大きく開拓していきたいです。俳優・磯村勇斗としてのポジションを作っていけるようにはしていきたいと考えています。

――どんな役をやりたいという願望があったりしますか?

どんな役でも、自分がその役をやりたいと思って演じていますから、引き受けたからには責任を持って最後まで演じるというのが重要だと思っています。役も作品もそうですけど、巡り合わせみたいなものもあると思うんです。今回の「かんぽさん」にしても、さっき話したように僕に対してクリーンなイメージを持っていただいていたからオファーしてもらえたと思いますし、これからもいろんな役を演じてみたいです。役と作品と人、その出会いによって役者は変わっていくような気がするので、出会いを大切にしたいですね。

海外での撮影のいいところを吸収して、いい形で変化させて日本流に変えていきたい


――作品もドラマも、最近では世界に発信、配信される作品も多くなりましたし、また海外制作の作品にも出演する機会が増えていると思います。そういった環境の変化、違いなど、どう考えていますか?

海外のクルーだったり、俳優さんとご一緒することで、今まで知らなかった“文化”や“芝居論”も知ることができましたし、場所が違うことで新たに得ること、学ぶことは多いです。作り方も違うので、いいところは自分の中に吸収して、日本で作る時にいい形で変化させて、日本流に変えていけるといいなと思っています。

――日本の現場と海外の現場での大きな違いというと?

一番は“時間”だと思います。最近は日本でも労働時間に関して厳しくなってきていますので、変わりつつあると思うんですが、海外だとちゃんと休む時は休むという感じで、働く時間でギュッとやるという感じなんです。生活を大事にしているんです。日本が大事にしていないというのではなくて、日本人の気質として、それこそ丁寧に細かな部分までこだわってやる方が多い。それはすごく強みだと僕は思っています。そんなふうに時間の使い方が日本と海外では全然違うというのが、実際に海外での撮影を経験してみて感じた部分でした。

――26日から始まる「かんぽさん」のテレビCMも含めて、今後のご活躍を楽しみにしています。

ありがとうございます。

◆取材・文=田中隆信

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