【漫画】乞食だった少年は皇子とうり二つ…影武者として生きることになった少年の様子を描いた中華大河浪漫に「世界観に引き込まれる」「最高のバディもの」の声

2024/08/05 18:00 配信

芸能一般 インタビュー コミック

『皇子と影武者の中華宮廷物語』(『双影双書』より)が話題(C)舟本絵理歌/小学館

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、サンデーうぇぶりで連載中、間もなく最終話を迎える舟本絵理歌さんが描く『双影双書』の第1話より『皇子と影武者の中華宮廷物語』をピックアップ。

舟本絵理歌さんが2024年5月5日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、2,000件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、舟本絵理歌さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。

乞食だった少年が身請けされた先は皇宮だった

『皇子と影武者の中華宮廷物語』(『双影双書』より)(4/58)(C)舟本絵理歌/小学館

世界最大の大陸“中央大陸”の大帝国“叶(とう)”。その首都・千慶(せんけい)にある遊郭・芳花渓(ほうかけい)に住む少年・宵(しょう)は、自分を産んでからいなくなってしまった母親代わりに幼いころから座敷で働いている。どんな雑用もこなしていた宵だが、客にも妓女達にもひどい扱いを受け、早くここから抜け出したいと思っていた。遊郭という賑やかな場所で沢山の人に囲まれながらも常に孤独を感じる宵に、ある日身請けの話がくる。

身請先はなんと皇宮。屋敷に入ると自分とうり二つの少年に出会い、今日から叶国の第五代皇太子である冠星(かんせい)の"影武者"となることを命じられる。

翌日から宵は冠星のお世話をしながら皇太子としての所作を身につけるために様々なことを学ぶ。ワガママな皇太子に振り回されながらもなんとか生活をしていたある日、皇太子の肺が悪いことを知ってしまう。病弱であることを秘密にしながら、沢山の人々に囲まれる皇太子は、どこか寂しそうで過去の自分と重なってしまう宵。しかし、その決意は自分のものとは違うことを知り、皇太子の影になることを強く誓うのだった。

作品を読んだ読者からは、「話も展開もめっちゃ好き」「終わって欲しくない…」など、反響の声が多く寄せられている。

作者・舟本絵理歌さん「双影双書は残り1話で完結」

『皇子と影武者の中華宮廷物語』(『双影双書』より)(54/58)(C)舟本絵理歌/小学館

――『双影双書』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。

前作がラブコメだったので、ラブコメ以外で考えていました。大切な人がいなくなった世界でどう生きていくか、死者が物語の中心に居る物語、みたいなものが描きたいという思いがあったので、登山の読み切り「contact」で試してみたりしてしていました。連載作は担当さんからキョンシーという題材を提案されて、今の形になりました。主人公の宵が少女の案や今よりファンタジー要素が強い案、第1話で皇子が死んでキョンシーになる案などがありました。

――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。

入れ替わりものですが、皇子と入れ替わる主人公の宵と本物の皇子の冠星、どちらか1人の方が優れているという描き方にならないように心掛けています。

――今回の作品のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

お気に入りではないかもしれないのですが、冠星の「私に命令するな」は描いてて少しくすぐったくなるような嬉しい気持ちになります。決め台詞がある人を初めて描いたので。

――「次にくるマンガ大賞2024web部門」にもノミネートされており、大変話題となっていますが多くの反響をどう感じておられますか?

推薦してくださった方のおかげで物語がクライマックスというところにも関わらず話題にして頂けて本当に嬉しかったです!全話公開でもたくさんの方に読んでもらえて励みになりました。

――舟本絵理歌さんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。

デジタル作画の勉強をしたいです!

――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

いつも漫画を読んでくださりありがとうございます、双影双書は残り1話で完結となります。休載や移籍などでご心配おかけしました。本当に読者の方の応援のおかげでここまで描くことができました。すごく寂しいですが、前作のキャラクター達もいつでも会える場所にいて、ふとした時に考えたりするので、双影双書のキャラクター達ともずっと一緒に歩いていくんだなと思っています。読者の方にもそう思ってもらえていたら何よりも嬉しいです!最後までどうぞよろしくお願いします。