——役者としてカメラの前に立つ時と、写真集の写真を撮影するときと、意識の違いってありますか?
うーん、ちょっと言葉にすると難しいのですが、写真集の方が自然ですね。役者としては自然に演じられるかっていうことを考えますけど。写真集のときは本当に何にも考えていなくて、自分のままなんです。
——大型犬と写っている写真が特に自然な感じがしました。
これはほんとに偶然撮れた1枚なんです。ホテルで修繕工事をしていて、作業の方が連れてきていたワンちゃんなんです。
——用意したワンちゃんじゃないんですか?
そういうのではまったくなくて、たまたまいたワンちゃんで、めちゃくちゃ人懐っこいんですよ。毎朝こうやっておはようって言って挨拶してるところをたまたま撮られてたんです。
——キスしようとするポーズも写真を意識せずにやってたんですか?
もちろんです! 写真意識したら逆にしないですよ、そんなあざといポーズ(笑)
——ほかにお気に入りの写真を教えてください。
全部気に入ってますけど、やっぱり表紙の写真かな。ファースト写真集のときとは違う感じにしたくて。どれを表紙にするか結構意見が分かれたんですけど、1番艶感があるやつにしたいなと思って決めました。
——とても色気があってかっこいいですよね。写真選びはご自身でされたのですか?
はい、僕も一緒に選びました。
——裸の写真も筋肉がかっこいいですが、今回のために鍛えたのでしょうか?
いや、鍛えてないです。昔から筋肉質で、とくに鍛えなくても筋肉がついてるんですよね。
——先ほどインスタライブのお話が出ましたが、インスタライブ風の写真もありますね。
「佐野飯」風のやつですね。せっかくだから「佐野飯」っぽいのも撮ろうって言ってやってみました。
——ニュージーランドで印象に残った食べ物はありますか?
ハンバーガーですね。ニュージーランドにしかないハンバーガー店があって、 ほんとに美味しかったです。ソースが酸味があってちょっと変わったソースで、今までいろんなハンバーガーを食べてきましたけど、トップクラスの美味しさでした。写真集にも出てきますよ。
——写真集に手書きの日記が入っているのもプライベート感が出てていいですね。
ニュージーランドで毎日夜に書いてました。ポエムというか、その時に思った気持ちを綴ってるページもあります。日記は普段から日常的に書いてるんです。タブレットで手書きでできるタイプのものがあって、3、4年間書いてます。
——座右の銘と言いますか、ご自分でいつも意識していることってありますか。
うーん、“忍耐”かな。今、NHKの朝ドラ「おむすび」の撮影をしているんですけど、僕は野球少年の役で、元野球選手の山崎慎太郎さんに指導してもらってるんです。山崎さんに「長い間野球続けてて楽しかったですか?」って聞いたら、「いや、 しんどさしかないよ。楽しいのなんて勝った瞬間ぐらいだよ」っておっしゃっていて。いかに大変なことに耐えて、自分なりに努力し続けた人がその世界のスターになっていくのだろうなっていうのを感じたんで、僕も“忍耐”で頑張ろうと思います。
——では、最後にこの写真集をご覧になるファンの方にメッセージをお願いします。
僕のファンでいてくれる方には1回でいいから見てみて欲しいです。M!LKやこういう取材していただく時に見せる顔とは違うと思うので。反対に僕のことを全然知らない方も、佐野勇斗ってこういう人間なんだって、たぶんこの写真集だけでわかると思うので、ちょっと興味がある方はぜひ手にとってみてほしいですね。飾り気のまったくない、素の僕を見ることができます。
◆取材・文=入江奈々
撮影=Madoka Yasuda