空手家・清水希容、目指すのは「“ママアスリート”と呼ばない社会」ジェンダーの問題を空手の世界から提言<Style2030 賢者が映す未来>

2024/08/02 12:00 配信

芸能一般

(左から)上村彩子アナ、龍崎孝、清水希容 (C)BS-TBS

8月18日(日)放送の「Style2030 賢者が映す未来」(毎月第3日曜朝10:00-10:54、BS-TBS)に、ゲストとして空手家の清水希容が登場する。同番組は、ホストの龍崎孝(ジャーナリスト)が、さまざまな分野の第一人者の方をゲストに迎え、SDGsの達成期限である「2030年」に向け、私たちの思考や暮らしの在り方をどのようにリセットするのかを語るトーク番組。ゲストはSDGs17の目標から2つをトークテーマとして選んでいるが、清水は「すべての人に健康と福祉を」と「ジェンダー平等を実現しよう」を選んだ。

電撃で現役引退を発表した清水の“提言”


9歳から空手を始め、技の正確さや力強さを競う「形」で世界選手権2連覇、全日本選手権で7連覇を達成。2021年に行われた東京オリンピックでは「女子形」で銀メダルを獲得するなど、多数の大会で活躍してきた。

2024年5月に「空手家として生涯をかけて技術を磨く」と引退を発表。そんな清水の提言は「生涯鍛錬」と「『ママアスリート』と呼ばない社会へ」。

現役を引退してもなお“生涯空手家”


電撃で引退を発表した清水は「時間をかけて技術を磨きたい」という思いが引退を決めた理由のひとつだと話す。何かをするにしても人より時間がかかるといい、出来なかったら出来るまでやり続けるという。

先生から「才能がないタイプ」と言われたにも関わらずオリンピックの大舞台に立てたのは、完璧を求める努力の積み重ねがあったからだそうだ。その努力の根底には、幼いころに見た先輩の形があるといい、「先輩のようにかっこよく、きれいな形ができるようになりたい」と練習に励んだ。

清水はこれからについて「これまで理想の形を求めて稽古してきたが、まだ達成できていないので、引退後は空手に向き合い、自分の理想を超えるために鍛錬する」と話した。

ジェンダー問題を空手の世界から提言していく


空手は男女共に競技人口が多く、女性はしなやかさ、男性は力強さとそれぞれの特性をいかせるジェンダーレスな競技だという。しかし、30歳を境に出産か競技継続かの選択を迫られる人が多いそうだ。

「男性の場合は子供が生まれても競技が続けやすい環境が整っているが、逆の場合はどうか?」と仲間内で話題になったという。“ママアスリート”とメディアが取り上げるのに対し“パパアスリート”という言葉がないことにも言及し、「出産後の復帰が当たり前になれば、“ママアスリート”という言葉はなくなるのでは」と語った。

ホストの龍崎は「この問題は普通の生活にも通じる」と述べ、清水は「幅広く、誰でも復帰できるような環境が増えてほしい、自分が何かのきっかけとして活動できれば」とコメントした。