VS最凶殺人鬼、無敵の美人コンビ、型破りなやり手弁護士…“頼もしい主人公”が魅力 この夏見たい海外ドラマ3選

2024/08/09 12:00 配信

ドラマ コラム

「ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所 シーズン1」より©Warner Bros. Entertainment Inc.

刑事と検視官の女性コンビが事件解決に挑むクライムサスペンス「リゾーリ&アイルズ」。FBI捜査官が最凶殺人鬼と死闘を繰り広げるノンストップ・サイコサスペンス「ザ・フォロイング」。型破りな弁護士がさまざまな依頼に立ち向かうリーガルドラマ「ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所」。本記事では、この夏に見たい3作の米ドラマの魅力、吹替版での楽しみ方を紹介する。

敏腕刑事と有能な検視官コンビの無敵感が最高な「リゾーリ&アイルズ」

「リゾーリ&アイルズ シーズン1」メインビジュアル©Warner Bros. Entertainment Inc.


ボストン市警殺人課のタフで有能な女性刑事ジェーン・リゾーリ(アンジー・ハーモン)と、冷静な理論派かつ女性らしさを大切にしている主任検視官モーラ・アイルズ(サッシャ・アレクサンダー)。正反対の二人がタッグを組んで、友情を深めながら、唯一無二の無敵凸凹コンビとして凶悪犯罪に挑む、本格クライムサスペンス。

リゾーリは思い立ったらすぐ行動に移す熱血派で、女性っぽいことは一切苦手。いつもダークな色合いのパンツスーツを着用し、オシャレには無頓着。男性社会の色合いが濃い警察組織の中でも、抜きん出て優秀な刑事だが、イタリア系の庶民的な家庭に育った彼女は、家では過保護な母親にいつまでも子ども扱いされているという、そのギャップが面白い。

一方、上流家庭の出身で才色兼備なアイルズは、常に完璧で女性らしいファッションに身を包んでいるが、何でもかんでも分析したり、空気を読まずに幅広い知識を披露したりするなど、やや変わり者の一面も。実は人付き合いが苦手な彼女は、常に開けっ広げで勝気なリゾーリとは、まるでタイプが異なるが、やはり有能な検視官だ。

そんな二人が親友として寄り添い、お互いを補い合い、支え合って、難事件を解決していく「リゾーリ&アイルズ」は、バディものの警察ドラマとして大いに楽しめる。綿密に練られたストーリーが魅力的で、扱う事件の内容も、解決するまでのプロセスも、非常にスリリングで見応えがある。

大ヒットクライム・サスペンスドラマで人気を博したキャストが主演を務めているのも、本作の見どころポイント。リゾーリを演じるのは、「LAW&ORDER」アビー役のアンジー・ハーモン。アイルズを演じるのは、「NCIS~ネイビー犯罪捜査班」ケイト役のサッシャ・アレクサンダー。スタイリッシュで美しい二人が、リゾーリとアイルズのコミカルな面も表現し、事件解決で活躍するのはもちろん、家族や仲間との絆を紡いでいく姿を体現しているのも必見だ。

吹替版でリゾーリとアイルズの声を演じているのは、人気実力派声優の朴ロ美(アニメ「NANA-ナナ-」大崎ナナ役など)と井上喜久子(アニメ「らんま1/2」天道かすみ役)。朴はハスキーボイスでアクティブなリゾーリの声を、井上は艶っぽい声でお嬢様出身のアイルズの吹替をしていて、日本語版の魅力を高め、番組を盛り上げている。

ケヴィン・ベーコンTVドラマ初主演、先の読めないサイコサスペンス「ザ・フォロイング」

「ザ・フォロイング シーズン1」よりメインビジュアル©Warner Bros. Entertainment Inc.


1984年の大ヒット映画「フットルース」(1984年)に主演し、世界的な知名度を得てハリウッドスターの仲間入りを果たしたケヴィン・ベーコン。その後も、「アポロ13」(1995年)や「ミスティック・リバー」(2003年)などの映画に出演し、映画界のトップスターとして活躍してきたケヴィンが、初めてTVドラマシリーズに主演したのが「ザ・フォロイング」だ。

4人の女子大生を残忍な手口で殺した元大学教授の連続殺人犯ジョー・キャロル(ジェームズ・ピュアフォイ)が、死刑執行を目前に刑務所を脱獄する。キャロルを逮捕したFBI捜査官ライアン・ハーディ(ケヴィン・ベーコン)は、キャロルの逮捕時に心臓に深刻な傷を負ったことでFBIを去っていたが、FBI長官からキャロルを再逮捕するために現場への復帰を要請される。

キャロルは刑務所内で看守を洗脳し、収監中にネットで外部と接触して、狂信者とも言うべき熱心なフォロワーのネットワークを作り上げていた。ライアンは、どこにどれほどの数のキャロルのフォロワーがいるのか分からないまま、キャロルの追跡を始める。

タイトルの“フォロイング”とは、“追跡”や“信奉者”という意味でも使われる言葉で、キャロルに洗脳されたフォロワーは、キャロルを信奉し、フォロワーたちも殺人集団となっていくのが恐ろしい。そんな集団を相手に、心臓に傷を抱えたまま捜査するライアンには危険がつきまとい、先の読めない展開から目が離せない。

歴史ドラマシリーズ 「ROME[ローマ]」のジェームズ・ピュアフォイが、カリスマ性のある殺人鬼を怪演。ライアンを熱演するケヴィンとの演技対決は見ものだ。ケヴィンと言えば、「クローザー」主演のキーラ・セジウィックとのおしどり夫婦ぶりが有名だが、吹替版で彼の声を演じる山路和弘と、「リゾーリ&アイルズ」でリゾーリの声を演じる朴ロ美も、同じくおしどり夫婦として知られている。ぜひ、この機会に両作を吹替版で楽しんでほしい。

「ザ・フォロイング シーズン1」より©Warner Bros. Entertainment Inc.