――今や“お昼の顔”としてのイメージが強く、若い世代には恵さんがお笑いをやられているイメージがない人も多いと思います。恵さんにとってこの番組はどういう存在なのでしょうか。
「ドラマをやっている時と、司会をやっている時、どっちが楽しいんですか」といった質問をされることもあるですが、何をしている時も自分自身は変わらず、あくまでずっと自分だと思っています。
(世間からのイメージが)自分ではあまり変わっていっているなという感覚はないのですが、世間の方がそう見てくれるというのは、ある意味、一つの結果が出たから、そういうふうに見てもらっているのかなと思います。
最近の好きな言葉の中に「置かれた場所で咲きなさい」という言葉があるのですが、自分が与えられた場所でどれだけやれるかということを、40代以降は特に意識しています。
今も与えられたことを全力でやっているつもりなのですが、「ひるおび」はかなり目立つ存在なのかなと思いますね。
――「ひるおび」をやっているからお笑いの仕事を意識的にセーブしている、なんてことはあるでしょうか。
全くないですね。先日も「FNS27時間テレビ 日本一たのしい学園祭!」(フジテレビ系)でいろいろありましたけど、喜んでやらせていただきましたし(笑)。呼んでいただく機会があれば喜んで行く、ただそれだけです。
――今回の15周年特別Weekではロケにも参加されていますが、いかがでしたか。
この番組ではなかなかロケがなくてですね…現場に行きたいなとは常に思いながらも、これまではスタジオを中心に組み立てながら生放送をしてきました。
とはいえ、去年くらいからいろんなところに行くようにもなりまして。江藤さんと初めてのロケではディズニーの裏側を取材し、田崎史郎さんとは国会に行って、高校生たちと建物の中を一緒に取材させていただきました。
すごく刺激にもなりましたし、これをきっかけにこれからはロケだけでなく、生中継も含めて外にも出ていきたいなと思っています。
――最後に、今後の抱負や番組で実現したいことを教えてください。
“不易流行”という松尾芭蕉さんの言葉がありまして、いいところは残しながら、少しずつ変わっていくという意味なんですけれど、それが自分の中での目標です。
江藤さんも、八代(英輝)さんも、そして僕も、ちょっとずつ変わっています。太ったり、瘦せたりもありますし、髪の毛も真っ白になりましたし(笑)。だけど、絶対的なものは何も変わっていないという印象を持たれていると思うんです。そしてそれが一番理想的な形だと思っていて。
変化に気づかれることなく、それでも徐々に変わっていきたいというのが目標です。気づかれるとそれは“違和感”になってしまうこともあると思うので、世の中の変化に応じて、自分たちも変わっていきたいし、それが“違和感”のないような変化を遂げていきたいです。そして毎日笑顔で「こんにちは」と言える日々を過ごしたいなと思っています。
※田崎史郎の「崎」は正しくは「たつさき」で表記する