夜、太一と航平は外で星を見上げ、「星って手話でどうやるの?」と太一が聞き、航平が太一に手話を教える。“太一”の名前を指文字で航平が教えると、太一が上手くいかず、航平が手を添えて形を教える。航平は手に触れてハッとしたように視線を逸らすが、太一は気づかずに指文字に夢中になっている。
うまくいくと太一は目を輝かせて「できた!こう?」と航平に指文字を示すと、航平はその手を取って「そんなに無防備だと、またキスとかされちゃうよ」と言う。戸惑って太一が視線を落とすと航平は「冗談」と苦笑する。
部屋で皆で雑魚寝する中、太一は眠れずに航平とのキスを思い出す。すると隣で横になっている航平が「もうあんなことはしないよ」と言う。太一が航平のほうを向いて「え?」と聞くと、航平は「太一が嫌がるようなことはしない」と言う。太一が「嫌じゃなかったらどうすんだよ」というと、「え?なに?」と聞き返す航平に「なんでもない」と太一は言って、航平と反対側を向いてしまうのだった。
いつもしっかりと航平に言葉を伝える太一が「なんでもない」とごまかすほどに、太一の心が揺れていることが伝わってきて胸がキュンと痛くなった。
◆構成・文=牧島史佳
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