ライセンス藤原、初小説出版「発売予定はありませんでした(笑)」

2017/09/15 06:00 配信

芸能一般


――スマホで書いたというのも、すごいですね(笑)。

スマホ以外で書く手段がなかったんですよ。ブラインドタッチはできないし、紙に書くのは手が追いつかなくて無理やし。スマホで文章を長く書けるアプリを見つけたのが、よかったです。もしフリック打ちがなかったら、この本は世に出ていません(笑)。

――もとがコントなだけに、なんとなく単独ライブのような構成でもありますね。最後に、各話のキャラクターがつながるところとか。

書いた小説のうち8~9本を編集部に送ったところ、そのうち6本にOKが出て、担当さんから「この6本をつなげる7本目を書いてください」と言われたんです。「ムチャ言うなぁ」と思いましたよ(笑)。ただ、書き始めてみて「これ、イケるわ!」と思ったときは、めちゃめちゃ興奮しましたね。

――各キャラクターがとても個性的ですが、モデルはいますか?

誰かをイメージしたキャラはほぼないんですが、藤堂弁護士だけはなぜかずっと谷原章介さんが頭の中に浮かんでいました。なぜなのかは、さっぱりわかりません(笑)。

――資産家の遺言に従い“あること”を行う弁護士ですね。もし谷原さんが演じられたら、面白いかもしれません(笑)。元がコントだということは、実際に藤原さんが演じられたキャラクターも?

(第一章の)「別荘」で言うと、原を僕がやりました。ライセンスファンが見ると「ああ、あのコントだ」と分かると思いますよ。

――原はヤクザの“無能な兄貴”で物語のキーマンともなる人物ですね。第一章は全体の中でも特に笑いの成分が多く、原と、心の底では原を馬鹿にしている弟分・英次のやり取りは、まさにコントのようでした(笑)。ところで、この「遺産ゲーム」は、交友のある芸人さん方には読んでもらいたいですか?

今までライセンスのDVDとかを自ら渡したことはないんですけど…この本に関しては、いろんな先輩方に渡そうと思っています。ホメてもらいたいので(笑)。

――実際、いろんな人に楽しんでもらえる作品ですよね。

そうですね、年齢関係なく幅広く読んでいただけるものになったので、通勤・通学のちょっとした時間に1話ずつ読んでいただければと思います。とにかく読みやすく書きましたし、笑いも入れているつもりですから。楽しく読んでもらえたら、いいですね。

――この作品で、狙っている賞はありますか?

ないですよ!でももし獲れるのなら、誰も聞いたことのない賞がいいです。町興し的な、「よう聞いたら文学の賞とちゃうらしいで」みたいな(笑)。