前回の第6話で、水季のことを知りたいという夏に対して「僕の方が悲しい自信がある」と言った津野。
本話で、海を自宅であずかったとき、偶然、夏が書いた人工妊娠中絶の同意書を見てしまい、詮索しないというスタンスできたが、養育費などを求めたほうがいいのではと水季に言ってしまう場面があった。水季がその選択をしなかったのだが、1人で子育てする大変さを間近で見て、支えてきたという自負もあって出た言葉だったのだろう。
また、第3話では弥生に「自分は“外野”なんだって自覚しますよね」と言っていた。
水季の葬式後、アパートで荷物を片付けている朱音に津野は「手伝います」と申し出たが、「触らないで。家族でやるんで、大丈夫です」と言われてしまった。冒頭で朱音が「いっぱいいっぱいでないがしろにして、申し訳なかったとも思ってるの。こっちは落ち着いてきたからそう思えてるけど」とその当時の状態を打ち明けていたが、近くにいたつもりが突然突っぱねられる悲しみがあったはずだ。
これまで夏や弥生に対してチクリチクリと言ってしまっていた津野。不器用さもあるだろうが、7年間を知らないのに本当の家族である夏や、家族になりたいと思っている弥生に対して、自分はもう近くにいられないんだという思いや寂しさを抱えている、そんなことが想起される第7話だった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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