今年1月期に放送されたドラマ「Eye Love You」(TBS系)の出演をきっかけに、韓流ファン以外の女子たちまで沼堕ちさせた、韓国の俳優、チェ・ジョンヒョプ。6月に千葉・幕張メッセと兵庫・神戸ワールド記念ホールで行われたファンミーティングは、アリーナクラスの会場にもかかわらず、チケット争奪戦となったほど。9月には、福岡、大阪、仙台、札幌でもファンミーティングを開催するなど、勢いが止まらない彼が2021年に出演した韓国ドラマ「魔女食堂にいらっしゃい」が、8月21日(水)より衛星劇場にて放送される。このドラマの魅力とチェ・ジョンヒョプについて解説する。
このドラマは、「第3回 教保文庫ストーリー公募展」(韓国)の大賞受賞作である同名小説のドラマ化。魔女のヒラ(ソン・ジヒョ)がオーナーを務める「魔女食堂」を舞台に、そこで働く事になるジン(ナム・ジヒョン)とギリョン(チェ・ジョンヒョプ)、彼らを取り巻く人々や食堂に訪れる客たちの人間模様を描く“ファンタジー残酷おとぎ話”。
だが、決してただ怖いだけの作品ではない。「ロマンスとホラー、感動、ヒューマンストーリーまで全て盛り込んでいる、“総合ギフトセット”のような作品」と監督が説明しているように、親子愛に涙したり、友情に共感したり、悪行に怒りが収まらなかったり…と、こちらの感情の変化も忙しい。テンポも良く、ぐいぐい引きこまれ、8話で終わってしまうのが残念なぐらい魅力的なドラマなのだ。
毎回登場する、見た目にも美しく食欲をそそる豪華な料理に加え、願いを叶える為に訪れる客として、イ・ギュヒョン(「刑務所のルールブック」「弁論をはじめます 。」他)やアン・ウンジン(「賢い医師生活」「恋人」他)などの豪華な俳優が特別出演しているのも注目ポイントである。
「魔女食堂」は、普通の食堂ではない。叶えたい願いのある者が訪れる食堂で、ヒラが作る料理を食べれば、どんな願いも100%成就する。その対価は金ではなく、ヒラが望むもの…思い出や体の一部など様々で、料理を一口でも食べたら、例外無く契約は破棄できない。
ジンが「魔女食堂」で働く事になったのは、母の知人に騙され、大金を支払って食堂を譲り受けたのがきっかけ。従業員も客も奪われた店で1人途方に暮れていたジンの元に、「魔女」だと名乗るヒラがやって来て、賃貸料が払える程度の金額で店を引き取る代わりに「願いを叶えてあげる」と申し出たのだった。ジンは半信半疑ながらもある願いを告げると、それは叶えられた。そして、ヒラがオーナーとなり「魔女食堂」に変わったその店で働き始める。
ギリョンは、たまたま通りがかった「魔女食堂」に、ただ空腹を満たす為にやって来た高校生。ひょんな事からジンと顔見知りになっていた彼は偶然の再会を喜ぶが、ジンは、ここがどんな店かわかっていない彼を帰そうとした。が、ヒラは「ここに来たら“客”なのだ。注文を取って、願いを叶え、対価を貰うのがルールだ」と言って、招き入れた。ジンは「どんな小さな願いでも対価を払わなければならない。選択には責任が伴うから注意しろ」とギリョンに告げるが、彼はある願いを叶えてもらう事にし、その対価として「魔女食堂」で働く事となった。
チェ・ジョンヒョプが演じるギリョンは、親想いで友だち想いの高校生。将来有望な陸上選手だがケガの為に一度夢を諦めている。しかし、陸上で大学進学をしてほしいと望む両親の為に高校に復学し、再び陸上を続ける事にした。が、予期せぬ事件に巻き込まれた事をきっかけに、将来について悩み始める。陸上は両親の想いに応えたくて続けている部分が大きく、また、ジンとの出逢いによって新たな望みが生まれた彼が、どのような選択をするのかにも注目しながら観てほしい。
ギリョンについて彼は「自分の感情に忠実でありながらも、他の人々の心と感情を理解して聞いてくれる人」と、温かい人物だと説明。そして「彼自身もつらさを抱えているので、他人のつらさに共感して助けようとします。純粋な人物だし、他人を優先して配慮する心がギリョンの長所であり魅力だと思う」と語っている。
また、作品については、「コンセプトは“ソウル(魂)充電残酷ファンタジー”ですが 、その中に現実的に共感できる要素が本当に多くて、それぞれのキャラクターの多彩なストーリーに共感し、多くの事を感じられる温かいドラマ」と語り、「もし、心の中に抱いている心配や悩みが解消されて、願いが本当に叶うとしたら?でも、対価がマストなら、自分はどうするだろう…と考えながら観てくだされば、さらにハマれると思います」と、楽しみながら観るポイントもインタビューで話している。
このドラマの中で、ギリョンは高校生。制服のブレザー姿や体操服姿がたっぷり堪能できるのも見どころポイントの1つ。撮影当時、チェ・ジョンヒョプは28歳だったが、童顔のおかげで高校生役に全く違和感無し!また、ジンより年下の設定だが、実際には彼はジン役のナム・ジヒョンより2歳年上。彼女は自分の方が“おねえさん”に見えるか心配していたが、彼に会ってみて「大丈夫!」と安心したそう。そして、ナム・ジヒョンはチェ・ジョンヒョプに初めて会った時に、笑うと目がなくなるのを見て、なぜ監督がギリョン役に彼をキャスティングしたのか理解できた、と語っていた。
彼の笑顔について、ヒラ役のソン・ジヒョも「ジョンヒョプさんはいつも笑っている。彼にもつらい時や色々な事があるだろうけど、大変な事が無いんじゃないかと思えるほど笑ってるんです。そんな姿がとても良かったです」と、良いエネルギーを受けたと語っている。
このドラマでも彼は、“子犬系年下男子”っぷりを発揮。だが「Eye Love You」のテオのように積極的にアプローチするのではなく、ギリョンはちょっと不器用で想いを秘めているタイプ。そんな静かで深い愛情を持ったギリョンにもドキドキしてほしい。