“大抜てき”の連続でスターへ「海街チャチャチャ」でブレイクのキム・ソンホとは?新作「暴君」ではミステリアスな役で新たな姿

2024/08/21 07:10 配信

ドラマ コラム

韓国ドラマ「暴君」でキム・ソンホが演じるチェ局長(C)2024 Disney and its related entities

映画「新しき世界」「THE WITCH/魔女」のパク・フンジョン監督が手掛けたことでも話題の壮絶サスペンス「暴君」。迫力のアクション、強烈なスリラー描写、そしてクライマックスに向かって急激に一つにまとまっていく息つく間もないストーリー展開にハマるファンが続出している同作で、謎めいた“チェ局長”を演じているのがドラマ「海街チャチャチャ」(2021年)で知られるキム・ソンホ(ソノ)だ。2017年に突如ドラマ界に現れ、瞬く間にスターに上り詰めたソンホのキャリア、そしてその魅力とは。(以下、ネタバレを含みます)

「暴君」では極秘プロジェクトのリーダー役


「暴君」は、韓国で秘密裏に進められた極秘プロジェクトを巡り、壮絶なバトルが繰り広げられるノンストップ・サスペンス。韓国政府の不正な科学者グループがウイルス“暴君プログラム”を開発しているとの情報がアメリカ側にわたってしまう。研究成果を渡したくない科学者グループのリーダーはアメリカ側の動きを封じようと秘密工作部隊を雇うが、その過程で“暴君プログラム”の最後のサンプルが行方知れずに。これにより、ウイルスを巡って両政府による激しい戦いが幕を開ける。

そんな「暴君」で、ソンホは“暴君プログラム”を管理する極秘プロジェクトのリーダー“チェ局長”を演じている。決して本心を見せず、命の危機にさらされても一切表情を崩さずクールで強気な態度を貫くチェ局長に、ドラマを見たファンからは「見たことのないキムソノがいた!」「ダークなキムソノに震えた」といった興奮気味の声が上がっている。

韓国ドラマ「暴君」より(C)2024 Disney and its related entities


大抜てきの連続で駆け上ったスターダム


フンジョン監督ならではの強烈ノワール・スリラーで冷徹キャラを怪演しているソンホは、1986年生まれの現在満38歳だが、ドラマデビューはまだ最近で31歳のとき。2009年に演劇俳優としてキャリアをスタートさせ、2017年まで演劇界で活躍し、その都会的なルックスから“演劇界のアイドル”と呼ばれ人気を集めていた。

オーディションを経て初めて出演したドラマが、2017年の「キム課長とソ理事 ~Bravo! Your Life~」。この作品で経理部の末っ子社員ソン・サンテを演じて早速注目を集めたが、ソンホ自身は「キム課長―」後、すぐ舞台中心の活動に戻ろうとしたのだとか。

だが、ドラマ界がソンホを離さなかった。同年のドラマ「最強配達人~夢みるカップル~」(2017年)では、脇役の配達人オーディションを受けに行ったはずが、よほど印象が強烈だったのかメインキャストの一人に抜てきされ、放蕩息子オ・ジンギュを好演。

さらに「トゥー・カップス~ただいま恋が憑依中!?~」(2017年)でも、脇役で受けたオーディションで見初められ、チョ・ジョンソク演じる主人公チャ・ドンタクの“宿命のバディ”、笑顔がチャーミングな魔性の詐欺師コン・スチャン役を勝ち取った。もとより俳優としての素地は十分なソンホだけに、この「トゥー・カップス―」でドラマデビュー3作目にして「MBC演技大賞」新人賞&優秀演技賞をW受賞した。