コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、8月30日に最終巻である第4巻が発売する楠 ななさんが描く『どうやらコレが恋らしい』をピックアップ。
楠 ななさんが2024年7月5日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、4,653件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、楠 ななさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
中学校時代に、人生で初めて好きな人に告白をした上坂 美香(かみさか みか)。めでたく付き合うこととなったが、告白した先輩・橘 あおい(たちばな あおい)からは、長い髪と太くて大きなメガネの方が好きだと言われ、高校には長い髪と大きなメガネをかけて登校していた。
高校では知らな人がいないほど大人気のあおいの彼女ではあるが、友人からは周りには多くの女子たちが彼を狙っているため危機感を持て、と言われてしまう。さらに「先輩の好みだから」という美香に対し、友人たちに「先輩の好みならみかじゃなくても彼女になれるかもしれないじゃん」と言われてしまう。
意を決した美香は、友人たちに髪を結ってもらい、メイクもしてもらう。しかし、先輩からは「いつものみかちゃんの方がいい」と言われてしまう。ただ「かわいい」と言ってほしかった美香は、先輩に好かれているという自信をなくしてしまうのだった。
その夜、先輩から電話がかかってきた美香は、髪を切ったら嫌かと聞く。その理由は会って話したいという先輩だったが、美香は先輩と会う前に思い切って髪を切ることにしたのだった。髪を短くした美香を見たあおいは、焦って美香をその場から連れ出す。「僕のこと嫌いになっちゃったの?」というあおいに、不安だった想いを伝える美香。するとあおいも自分の想いを正直に伝え、お互いが同じように好きであることを再確認するのだった。
作品を読んだ読者からは、「キュンしかない」「青春時代に一気に戻れるドキドキ感がたまらない」など、反響の声が多く寄せられている。
――『どうやらコレが恋らしい』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。
実はこの作品が初めて描いた漫画になります。
その時使ってたInstagram(今は@nana.kusunoki)で二次創作イラストを投稿していたのですが、絵を勉強していく中で"一度オリジナルで漫画を描いてみたい"と思うようになりました。
フォロワーさん達が楽しみにしていた二次創作ではなくオリジナルを描くことへの不安はありましたが、「いつも見てくださるフォロワーさん達が"二次創作の方が良い"という意見が多かったら、またイラスト制作に戻ろう!最初で最後の漫画なら(主人公達が)1番心が動くエピソードを描こう!」と挑戦した作品になります。
――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。
ヒロインやヒーローの表情、それから心理描写の表現です。
セリフで説明しなくても、"笑っていても何か思うところがある""言ったセリフとは違う感情がある"というような繊細な気持ちを絵から感じて欲しいと思い、線の強弱や髪の一本の動きでも何度も描き直し、見比べて、仕上げていきました。
――今回の作品のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
お互いの気持ちを理解しあって、だんだんと顔が近づくシーンです。
理由はこのお話の中で1番描きたかったところだからです。
"相手を好きになって付き合うことがゴールではなくて、お付き合いが始まっても、好きだからこその不安や戸惑いがあって、その不安などをお互いが理解し合えて安心に変わった時に、気持ちもまた一層近づく"と思っています。
初めての恋、初めてのお付き合い、そして初めてのキス、戸惑いながらも徐々に近づいていく2人が描きたくてお話しを組み立てていきました。
なのでこのシーンが気に入っています。
――普段漫画を描く上で、どういった所から着想を得ていらっしゃいますか?
私はまず、キャラデザから入って性格や生い立ちなど結構細かく設定し、書き出していきます。
そこから、日常生活を送る中で「この時〇〇ならこう言うだろうな」「こんなことしてくれるだろうな」とイメージが膨らんでいき、想像した時に私の気持ちがキュンと動いたシチュエーションやセリフ、エピソードをスマホのメモやノートに残すようにしています。
漫画を描く時は、そこから組み合わせたりして描いていっています。
――楠 ななさんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。
読んでくださる皆さんの気持ちが少しでも明るくなったり、楽しくなったり、キュンキュンしたりしてもらえる作品を作ることが目標です!
なので、もっと表現の幅を増やせるように色んなことに柔軟にアンテナを張り続けたいし、技術向上のためにも何度も描き直すことを諦めず、楽しみながら、やり続けたいです!
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
初めましての方も、ずっと見てくださってる方も作品に触れてくださってありがとうございます!
「絵が好き」「キュンとした」「もっと見たい!」と言ってくださる言葉たちが嬉しくて、応えたくて絵を描き続けてきました。
絵を描き始めた頃も、今も変わらず何かを描く時は、皆さんの"楽しんでくれてる顔"を思い浮かべて取り組んでいます。
絵を描き続けることへのモチベーションや目標になっているので、感謝の気持ちしかありません!
いつも本当に支えてくださってありがとうございます!
これからも、少しでも皆さんが楽しんでくれるよう作品を届けていきますので、変わらず近くで見守ってくださると嬉しいです!
今日も明日も、明後日も、皆さんと皆さんの周りの大事な方達が"笑顔"でいますように!!!!
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