テレビ、ネットと引く手あまたのチョコレートプラネット 好感度が振り切っている名コンビが持つ魅力の“核”

2024/08/21 18:00 配信

芸能一般 コラム

好感度が振り切っているチョコレートプラネットが持つ魅力の“核”(C)吉本興業

長田庄平松尾駿が組んだお笑いコンビ・チョコレートプラネット。2005年NSC東京校11期生の同期である2人は、2006年にコンビ結成したのちわずか3年目で「キングオブコント」の決勝戦に初出場を果たし、2014年には準優勝、2018年には3位を獲得する。現在ではテレビだけでなく、YouTubeやSNSなどさまざまなチャンネルで活躍を広げる2人。いまやお茶の間に欠かせない存在となったチョコレートプラネットの魅力の核を、改めて深掘りしていく。

コント・モノマネ・リズムネタとジャンルにとらわれずに広く挑戦し続ける二人


結成当初から頭角を表していた、実力派コント師・チョコレートプラネット。現在では「有吉の壁」「新しいカギ」「チョコプランナー」を筆頭として、数々のレギュラー番組を持つ押しも押されもせぬ活躍ぶりを見せている。

チョコレートプラネットが持つお笑いコンビとしての魅力の1つは、芸の多彩さだろう。美術大学出身の長田が作るクオリティの高い小道具と、2人の演技力・キャラクターへの憑依力を活かしたコントの世界観がカギだ。

その実力はショーレースでも確かな評価を勝ち取っており、コンビ結成後わずか3年目で「キングオブコント」の決勝戦に出場。その後も2度、決勝まで勝ち進んだほど。チョコプラの人気ネタ「業者」では、ポテトチップスの袋の油分を取り除く斬新な小道具が記憶に残っている人も多いのではないだろうか。

活躍はコントだけに留まらない。2016年には松尾がIKKO、長田が和泉元彌のモノマネでブレイク。そればかりか、「TT兄弟」「Mr.パーカーJr.」などのコミカルなオリジナルキャラクターとリズムネタも多く生み出してきた。

2024年7月には「TT Brothers」としてアメリカのオーディション番組「America's Got Talent 2024」にも挑戦。見事オーディション合格を果たし、海外にもチョコプラ旋風を吹かせた。そのほかYouTubeでも精力的に活動しており、登録者数は218万人を突破。ブレイク後も新作のネタをもったいぶることなく投下し続けている。

そんな2人だが、自分たちでは器用なタイプだとは思っていないという。クリエイターが集まるプラットフォーム「SUZURI」によるインタビューで、松尾は「結果的に器用に見えているだけで、実際は武器がないからできることをたくさんやってみただけなんです」と答えた。また長田も「クオリティが高いものを作れないのであれば、自分たちができる範囲のものを、たくさん作って出していけばいいんだと」と語っており、才能ではなく努力を惜しまない姿勢でいまの地位を勝ち取ったことが伺えた。

コント・モノマネ・リズムネタとどれか1つを極めるだけでも十分にヒットする可能性はあるはず。しかしジャンルにとらわれることなく、あえてさまざまなネタにチャレンジすることで幅広くバズコンテンツを生み出し続けているチョコプラ。テレビ・ネットを問わずタレントとして求められる理由は、こうしたひたむきな努力にあるのかもしれない。

プライベートでも一緒という仲の良さ


コミカルでポップなネタを披露することが多いチョコレートプラネットだが、長田・松尾それぞれの人柄にも目を向けたい。長田は、チョコレートプラネットのブレーン担当。ネタ作成を担当し、普段は周りにツッコミを入れながらMCや回しを飄々とこなす器用なタイプだ。

それでいて人気トーク番組「アメトーーク!」では、「先輩にかわいがってもらえない芸人」や「ひとり飯大好き芸人」といったくくりに出演。その一匹狼っぷりをいじられている。小道具を作ったり、斬新なネタを考案したりとカリスマ性が光る長田。強みだけがフィーチャーされがちであるが、実は人見知りといった素の一面も包み隠さずに見せてくれるのは好感度が高い。

一方、松尾はいつでもニコニコとしている姿が印象的だ。「A-Studio+」に出演した際、松尾は「長田さんが怖そうな顔をしているときは僕が(笑顔で)『おはようございます』って、バランスを取る」とコメントしたこともあった。

またとあるイベントで普段の2人の関係について聞かれた際、長田を「本当にお兄ちゃんみたい」と話していた松尾。長田は「飯に行ったときも、お会計が近づくにつれて後輩感を出してくるんです」と不満げだったが、松尾は最終的に甘えた声で「お兄ちゃん!」と末っ子ムーブで場をおさめている。

自立心が強く頼りがいのある長田と、甘え上手で人の懐に入るのがうまい松尾。それぞれに違った魅力があり、コンビのバランスが絶妙に保たれているのかもしれない。

そんな2人の関係を象徴するように、YouTubeに投稿される動画には楽しそうにふざける2人を映した動画も多い。仕事帰りは長田が運転するオートバイの後ろに松尾を乗せて帰ったり、収録の合間に2人でツーリングへ行ったりしたこともあるのだとか。

テレビ収録で待機する楽屋を別々にしたり、プライベートでは会わないことを公にするコンビも多いなか、チョコレートプラネットの2人はいつも一緒。アラフォー2人が楽しそうにじゃれつきながらネタを生み出していると思うと、ほっこりしてくる。お互いを信頼しあっているからこそ、ツーカーで息の合ったネタができるのだろう。