【漫画】酒乱の父親と浪費家の母親…貧乏のリアルを描いた、クスッと笑える家族喜劇に「まさに実家」「貧乏人あるある」と反響

2024/09/10 08:00 配信

芸能一般 インタビュー コミック

40歳になって考えた父親が40歳だった時のこと...(C)吉田貴司/幻冬舎

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、共感の声が続出している人気作品「40歳になって考えた父親が40歳だった時のこと」(幻冬舎)をピックアップ。

作者の吉田貴司さんが8月8日にX(旧Twitter)で同作の第5話を投稿。そのツイートには合わせて1.2万以上のいいねと共に、多くの反響コメントが寄せられた。この記事では吉田貴司さんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについてを語ってもらった。

本当の貧乏は“やりくりする術”を持たない人…

「40歳になって考えた父親が40歳だった時のこと」より(C)吉田貴司/幻冬舎


著者・吉田貴司さんが小学生だった頃、母親は浪費癖が酷く、父親は酒乱で話が通じなかった。母親は勝手に色々な所からお金を借り、父親は家にかかってくる電話で借金の存在を知るたびに、電話を投げ壊していた…。

当時、ドラマやコントで「貧乏」が表現されることがあったが、全然ピンとこない。吉田貴司さんの家では24時間電気はつけっぱなしで、風呂はいつもなみなみ。新聞は3紙も取っていた。

40歳になって当時のことを振り返ると、父親と母親にコントロールは不可能だったと思うが、小学生の頃にそんなことは分からなかった…。

「貧乏」の暮らしぶりがリアルに描かれている本作。読者からは「うちも貧乏だったからすごく分かる」「本当につらいですよね」「僕の家もこんな感じ」「胸がいたい」など多くのコメントが寄せられている。

作者・吉田貴司さんが語る創作秘話「貧乏描写に興味があって…」

「40歳になって考えた父親が40歳だった時のこと」より(C)吉田貴司/幻冬舎


――「40歳になって考えた父親が40歳だった時のこと」を創作したきっかけや理由があればお教えください。

居酒屋で「うちの親がこんな感じでした」ってことをちらっと話すと割とウケることが多かったので、ある日漫画にしてみるかと思いました。その後幻冬舎の編集者さんから「本にしましょう」というお話を頂き、一冊分描いてこの度発売されました。

描き終わったら44歳になっていました。無事描き上げられてよかったです。

――コメント欄には読者からの共感の声が多数寄せられていましたが、本作を描くうえでこだわった点があればお教えください。

「毒親」とか「親ガチャ」とかいう言葉が流行っていますが、そういう言葉を使うとわかりやすくなるけど、表現したいものが狭まるなと思います。安易に名付けずそのまま描くことを意識しました。

――本作の中で特に思い入れのあるシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

貧乏描写に興味があって、映画を見ていても「こいつは貧乏を知ってるな」って思うと急にその作品が好きになったりしてしまいます。是枝監督の「誰も知らない」で散らかったテーブルの上にレシートの絡まった小銭が置かれていたりするのですが、そういうのにグッときます。

本作では破けた襖と穴だらけの畳を頑張って描きました。

――今後の展望や目標をお教えください。

田舎に移住したいです。

――最後に、作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いいたします。

楽しみにしてる読者〜!いますか〜!今後もどんどん描くのでチェックお願いします。