マーガレット・クアリーは、Netflix映画「Death Note/デスノート」(2017年)のヒロインや、クエンティン・タランティーノ監督作の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(2019年)で注目を集め、出演したNetflixドラマ「メイドの手帖」(2021年)ではゴールデングローブ賞にノミネート。
本作の第1章にて、クアリーはデフォーが演じるレイモンドの側にいるミステリアスな女性ヴィヴィアンを演じ、第2章では、ストーンとプレモンスが演じる夫婦の友人マーサを演じている。そして第3章では、特殊能力を持つ可能性を秘めた、カルト集団が探し求める人物の、双子のルースとレベッカを演じている。3つのストーリーで3役を演じるだけでも至難の技だが、クアリーは4役を演じ分けた。
そんな彼女に対しランティモス監督は、「私たちは何年も友人であり、次に何をやりたいか話し合っていて、この映画がその機会を与えてくれました。彼女は素晴らしい女優で、とても具体的なアプローチができます」とその実力を絶賛。
クアリー自身も、「この現場の雰囲気で珍しいことのひとつは、他の作品では自分の役が終わるとみな帰ってしまうものなのですが、この現場では全員が残っているのです。作品へのリスペクトがあり、みんなその場に残りたいのです。それがこの映画を他の映画とは違うものにしているのです」と出演できたよろこびを明かしている。
イギリスの名門校で演技を学んだジョー・アルウィンは、俳優デビュー作である「ビリー・リンの永遠の一日」(2016年)で主演に抜擢。2年後には、アカデミー賞(R)受賞作となった「女王陛下のお気に入り」にストーン演じるアビゲイルの結婚相手となる政治家マシャムとして出演。
またマーゴット・ロビー出演の「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」(2019年)やブッカー賞受賞小説原作の「ベロニカとの記憶」(2017年)といった話題作に立て続けに出演したことで、その年のカンヌ国際映画祭でショパール・トロフィーを受賞。本作の出演はランティモス監督からの熱望で実現している。
アルウィンは、本作で再びランティモス監督ならではの世界観へ身を投じるにあたり、「脚本を読んで、彼の初期の作品に戻ったような感じがしました。より現代的な世界で、彼は現実と戯れているのです。それは現実であり、かつ現実でないのです」と、ランティモス監督だけが持つ独自の感性に触れるよろこびを口にしている。
ランティモス監督が「女王陛下のお気に入り」とは対照的なキャラクターを与えたと語る役柄は、第1章にてプレモンス演じるロバートの自宅に訪れる収集品鑑定人を、第2章にて、プレモンスとママドゥ・アティエ演じる警官2名によって、とある事件に巻き込まれる青年・ジェリーを熱演。そして第3章では、ストーン演じるエミリーの元夫・ジョセフの3役を演じている。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)