『アニソン派!」のコンペ企画から生まれた3曲も、先の「だれも知らないんだ」同様にクセの強い楽曲ばかりだ。
「100以上の応募曲を一つひとつ聴かせていただいて、そこから選ばせていただいたので、私にとってもすごく貴重な体験でしたし、宝物を見つけたようなうれしさもありました。「アミュレットメモリー」なんて本当に素敵な曲じゃないですか。生の弦楽器を取り入れたことでより深みが出ましたし、メロディを含め包み込むような優しさが感じられて、歌っているだけで暖かな気持ちになれる1曲です」
そういったバラエティに富んだ楽曲群を、小林は曲調やその曲の世界観に合わせた声色で表現している。そういった歌唱に関しては、どこまで意識的だったのだろう。
「何を歌っても自分らしくはなると思うんですけど、あまり意識しすぎると“小林愛香のキャラソン”みたいになってしまうんじゃないかと危惧していて。そこはキャラソンにならないギリギリのラインを田代さんに調整してもらいながら、小林愛香っていう声帯を使っていろんな歌に挑戦できたんじゃないかと思います」
10月にはこのアルバムを携えたライブツアーも控えている。
「アルバムタイトルを冠したツアーなので、もちろんここから新曲もたくさん披露する予定です。私は楽曲に関してもライブについても、聴いてくださる皆さんのことを思いながらつくっていて。特に今回のアルバムにはみんなで一緒に歌えるパートもたくさん用意しているので、そうやって会場にいるみんなで完成させるようなライブにしたいです」
(取材・文/西廣智一)
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