石川恋&永田崇人が語る、年齢に対する価値観「20代から30代になるのはそこまで大きいことだと思ってない」

2024/08/30 13:00 配信

ドラマ インタビュー

「僕の周りは“30(歳)っていう数字”と思っている方が多い」

永田崇人×石川恋撮影=富田一也


ーーそんな自身と真逆の莉乃というキャラクターをどうやって作っていったのでしょうか?

石川:本当に難しかったです。でも、もっと若いとき…大学生ぐらいまでは私もちゃんと人生設計みたいなものを考えていた気がします。大学卒業したら就職して一社目では何年間ぐらい働いて30歳ぐらいまでには結婚して子供を産んで…って。義務教育を9年間受けてきて高校、そして大学に入ってるから、何となくそういう王道のレールを考えていました。

私は大学の途中で芸能界に入ったのですが、もともとは大学を卒業したら就職をする予定でした。でも、いろいろなご縁が重なって俳優業をやっていくことに決めて。そこで自分の当初思い描いていた人生設計からかなり外れたことを選択したので、そこからはあまり人生のレールは考えなくなりましたね。だから、大学生時代の自分の気持ちや周りの友達から聞いた似たような話を思い出したり、想像してみたり…自分の中にあるものをかき集めて膨らませて莉乃を作っていきました。

ーー永田さんは人生設計を立てるタイプですか?

永田:僕も石川さんと一緒で、大学までは結構ちゃんと人生設計を立てていた気がします。でも、大学を辞めて東京に出てきてからは年齢に対する価値観みたいなものはなくなっていきました。価値観って周りに影響される部分も大きいと思っていて。地元の友達とかは年齢による人生設計を持っている方も多い気がしますが、この業界では、そういう価値観を持っている方は少ない印象です。わりと僕の周りは“30(歳)っていう数字”と思っている方が多い気がします。

ーー永田さんが演じた遼は浮気してさらに言い訳と世間一般で言ういわゆる“クズ男”でしたが、共感する部分はありましたか?

石川:遼に(笑)!?

永田:まぁ…全部ですかねぇ〜…嘘です(笑)。実際は共感する部分はほとんどなかったですけど、演じていてすごくエキセントリックで楽しかったのは事実です。やっぱり普通に生きてるとあんなに刺激的なことってなかなかないので、撮影とは言えど、クズになるのは楽しかったですねぇ〜(笑)。それがお芝居の面白いところの一つだなとも思います。

石川:確かに楽しそうでしたね(笑)。

ーーでは、本作で描かれていた年齢以外にもあるさまざまな悩みの部分にも共感するところはなかったのでしょうか?

石川:私は大学時代に4人グループで仲が良くてずっと一緒にいました。私以外の3人は今、みんな一人ずつお子さんがいます。だから、以前みんなで遊びに行ったときに「子供の二人目は合わせたいね」みたいな会話をしていたときには、ちょっと寂しい気持ちにはなりました。

だけど、私は私のやりたいことや目標があって、それに向かって歩んでいる人生があるから、基本的には自分は自分、他人は他人の人生だと思って生きています。他人と比べちゃうとそういうところで劣等感が生まれたり、焦っちゃったりするのかなと思うんです。自分が疲れちゃうから、私は自分と他人は別物だという認識でいるので、あまり周りから影響を受けることもないですね。

それにこのドラマのようにあんなに強く言ってくる圧力強めの友達もいないので(笑)、意識することは余計にあまりないんだと思います。こういう考え方の私だからこそ、ここで描かれてることに悩んでる方たちに「そんなに囚われ過ぎなくていいんじゃないかな」ってことを伝えられたらいいなと思ってやらせていただきました。

永田:僕も石川さんと似たような考え方なので、僕自身が共感するという部分はあまりなかったです。ただ、こういうタイトルでこういう作品ができるということは、それぐらい年齢や世間体に対して悩んだり考えたりしてる方がたくさんいるのだろうなということは分かります。

だからこそ、最後は莉乃みたいな人がちゃんと前を向ける作品にもなっているので、「そんなに背負い込まんでいいだろう、自分らしく行こうぜ!」みたいな皆さんを元気づけるメッセージ性みたいなものがすごく伝わってくるなと思いました。ただ僕の役はそれとは真逆に走るような役だったので、全力で逆らっていこうという思いでやってましたね(笑)。

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