――映画の撮影期間中にワンエンのメンバーから雰囲気の違いを指摘されることはありましたか?
それはなかったです。メンバーといると楽しくなって普段の姿に戻っちゃうので。やっぱり、安心感がすごいんですよね。ただ、パフォーマンスのときはたまに鷲田が出ていたかも。ライブのとき「YOUNG BLOOD」とか、「倒すぞ!」みたいなオラオラした表情でやっていました(笑)。
――鷲田と哲汰さんは完全に真逆だと思いますが、そんな中でも鷲田の言動で「ここは理解できるな」という部分はありましたか?
仲間想いなところですかね。鷲田って、ああ見えて何だかんだ周りの人たちを大事にするんです。ちょっとしたセリフに彼の優しさが見えるというか。僕もメンバーのことをいつも大切に想っているので、そこはすごく理解できるし、共通点かなって思います。
――撮影で印象的だったシーンのエピソードはありますか?
やっぱりアクションシーンです。自分より体格の大きい方々と向かい合うときはどこか怖い部分があるんですけど、それでも「自分が一番強い」というメンタルでいかなきゃいけなくて。あとは、実際にアクションの動きを当てなきゃいけないときが大変でしたね。相手が本物の格闘家さんだったりするとそれがOKだったんですけど、普段そんな、ケンカとかしないじゃないですか?(笑) 僕の側に「当てる恐怖心」みたいなのがまずあって、それを払拭するために自分の気持ちを押し殺すっていうことに苦戦しました。
――お芝居とはいえ、本当に当てるのは勇気がいりますよね。
そうなんです。でも今回、監督がすごく熱血でガタイのいい方で。なかなかいけない僕に対して「俺の腹を殴っていいよ」って本番前に言ってくれて、それで気合いを入れたりしてました。
――そこでまず慣らして本番に挑んでいたんですね。
はい。監督に「まだ足んねーよ!」とか煽られて(笑)。本番に入ってしまえばアドレナリンが出ているので大丈夫なんですけど、やっぱりね、人を殴るっていうのはすごく申し訳ない気分でした(笑)。
――ケガを負ったシーンは大量の血の演出が生々しかったです。やってみていかがでしたか?
うーん、なかなかのものがありましたね(笑)。メイク中は、目の前でどんどん自分が“傷付いていく”のを見るっていうのも慣れなくて。手の傷のメイクとかもめちゃくちゃリアルだなって思いました。
――現場で他の方と話す機会はあまりなかったとのことですが、個性豊かな共演者の皆さんとのシーンはいかがでしたか?
福島さん(善成/ガリットチュウ)とのシーンは、福島さんが演じるキャラクターが怖過ぎました。トラウマになるくらい(笑)。福島さん自身はとても優しい方で、先日、たまたま街でお会いして話し掛けたらめちゃくちゃ気さくに話してくださいました。板尾(創路)さんとの最後のシーンもかなり印象に残っています。板尾さんが演じるキャラクターがラスボス的な存在だったので、今までの鷲田としての感情を思い出しながら板尾さんの顔を見たときに自然と涙があふれて。あそこは一番自然に演技ができたシーンかもしれないです。
――完全に感情移入していたんですね。
はい。僕、泣きすぎて休憩中も嗚咽するぐらいで。監督に「おまえ、ちょっと泣きすぎだよ」って言われちゃいました(笑)。
――ネタバレになるので詳細は触れませんが、ストーリーのラストはちょっと気になる終わり方ですよね。どう解釈しました?
何か、続編があるのかなって。監督に聞いたら「そういうわけじゃない」って言われたんですけど、確かに続きが気になりますよね。それぞれの解釈に委ねるって感じだと思うんですけど、個人的にはその先の世界も見たいです。
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