櫻坂46・藤吉夏鈴が、8月30日に都内で開催された映画「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」の大ヒット&拡大公開記念トークショーに登場。8月29日に23歳の誕生日を迎えたということで、メガホンをとった小林啓一監督から花束を贈られ、23歳の抱負を語った。
同作は、日本大学藝術学部・映画学科に在籍中だった宮川彰太郎氏が授業の課題で書いた、母校の不祥事に端を発した熱量あふれる原案を、小林監督が映画化した痛快青春エンターテインメント。主人公の所結衣(藤吉)は憧れの作家“緑町このは”が在籍するといわれる名門・私立櫻葉学園高等学校に入学するも、文芸コンクールを連覇するなどエリートの集まる文芸部の入部はかなわなかった。落ち込む結衣に、文芸部の部長・西園寺茉莉(久間田)が「正体不明の作家“このは”を見つけ出せば入部を許可する」という条件を突きつける。結衣は、このはにインタビューをしたことがある学園非公認の新聞部に潜入し、新米記者“トロッ子”として活動を始める――というストーリー。8月9日に公開され大ヒットを記録し、8月30日から新たに全国45館の劇場で公開拡大された。
櫻坂46の二期生である藤吉は、6thシングル「Start over!」で表題曲としては初めてセンターを務めたほか、ライブやミュージックビデオなどでの圧倒的な表現力、アーティスティックなダンスパフォーマンスに定評があり、押しも押されもせぬグループの中心メンバーの一人。俳優としても「アオハライド」(WOWOWプライム)や「作りたい女と食べたい女」(NHK総合)などのドラマに出演経験があり、映画は今作が初出演にして初主演となった。
公開からちょうど3週間になるが、周囲の反響を聞かれた藤吉は「メンバーの山崎天が家族全員で見に行ってくださったらしくて…」とうれしそうに語りだし、「楽しそうに映画館に向かっている様子のビデオが送られて来ました。うれしかったです。メンバーが見てくれるのは予想していたんですけど、メンバーの家族に見られると思うと恥ずかしかったです。でも、うれしいです」と回想。藤吉の良き理解者であり、長年共にグループを支え、“真逆のタイプ”ながらも互いにリスペクトし合う関係性である同期からの報告を喜んでいた。
今作が映画初主演ということで苦労する場面もあったそうだが、楽しかったシーンを藤吉が「西園寺(久間田琳加)と夜の公園で会うシーンとか楽しかったです」と挙げると、小林監督は「ナチュラルですごくいい感じで、表情とかも顔つきが“役者の顔”になってた。で、何日か休むと元に戻ってるってのが結構あったよね。3日くらい空くと藤吉夏鈴に戻っちゃって、それから(役者モードに)戻すのが大変だった」と暴露し、藤吉は「それは言われた記憶があります(笑)。『戻ってる』って、会った瞬間に」と振り返った。
撮影中は小林監督と一緒にモニターで自身の演技をチェックしながら役を体現していったそう。小林監督によると「初めは口頭でいろいろ説明していたんですけど、しっくり来ていない感じで。撮ったのを見て、確認したときに『ここをこうすると、こうなる』みたいな話をしたら、『分かりました』って言ってさらっとやれるんです」とのことで、藤吉は「グループで振り付けを覚えるときも、ダンサーさんが一緒に前で踊って私たちはそれをまねしていく。(自分は)それだとあんまり分からなくて、事前にダンサーさんが踊った動画と照らし合わせながら振りを入れていかないとうまくいかなくて。映像を見ないとダメなんです」と吐露。難度が高いことで有名な櫻坂46のダンスをモノにする藤吉流のやり方に通じるものがあったことを伝えた。
そんな中、藤吉が8月29日に23歳の誕生日を迎えたということで小林監督から「誕生日おめでとうございます!本当に今後が楽しみな女優さん。期待していますんで」などと祝福の言葉と花束が贈られる場面も。
笑顔で受け取った藤吉は、23歳の抱負を聞かれると「23歳はもっとたくさんの作品に関わって、たくさん感情を手に入れられたらうれしいですね。23歳も頑張ります!よろしくお願いします」と力を込めた。
映画「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」は全国公開中。
◆取材・文・撮影=森井夏月
※記事内、山崎天の「崎」はタツサキが正式表記