サラリーマン・三上悟がスライムのリムル=テンペスト(CV:岡咲美保)として異世界に転生、さまざまな種族が共に暮らせる理想の国作りに奮闘する「転生したらスライムだった件」(毎週金曜夜11:00-11:30ほか、日本テレビ系ほか/ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Lemino・TVerほかで配信)。2021年以来となるTVアニメシリーズ第3期では、「魔王達の宴(ワルプルギス)」を経て正式に魔王となったリムルの元へ、魔物を敵視する神聖法皇国ルベリオスの聖騎士団長・ヒナタ(CV:沼倉愛美)が訪れる「聖魔対立編」が描かれ、2クール目からは開国祭に向けての「魔都開国編」が描かれている。第68話(第3期20話目)「開国祭」では、演奏会や技術発表会など、開国祭1日目の様子が描かれた。(以下、ネタバレを含みます)
「前夜祭」も終わり、いよいよ「開国祭」本番がスタート。クロエ・オベール(CV:田所あずさ)たち子供組はヒナタが面倒を見ることとなり、彼らを見送ったリムルは演奏会を観覧。演奏会は、さまざまな種族の魔物と人間がともにひとつの音楽を奏でるという素晴らしいもので、芸術はさまざまな垣根を取り払ってくれることを改めて実感するリムルなのであった。
この演奏会のハイライトは、シュナ(CV:千本木彩花)とシオン(CV:M・A・O)による二重奏シーン。ふたりとも普段着とは違う着飾ったドレス姿で、完璧な演奏を披露してくれた。ここは作画面でも力が入っており、見応えのあるシーンに仕上がっている。シュナは前夜祭での料理も担当しており、その合間を縫ってピアノの練習に勤しんでいたと思うと、その努力には頭が上がらない。またシオンに至っては、料理の腕前は壊滅的だということもあり、まさか音楽という「芸術」をここまで理解し、豊かに表現できることは正直意外で、改めて彼女のマルチな才能を感じさせてくれた。これにはSNSでも「シオンがめちゃくちゃ清楚www」「2人とも美しいね」などの声があがっていた。
続けては、ガビル(CV:福島潤)とベスター(CV:津田健次郎)が企画する技術発表会。生真面目なふたりだけに、最初こそなかなかお客さんの関心を引きつけることができなかったが、一方的な講義ではなく、「実験」を取り入れたことで空気が変わり、参加者をも巻き込んだイベントへと変化。結果として、これまでの常識を打ち破るような研究成果を発表し、大いに注目を集めるのだった。
技術発表会では、「ヒポクテ草」由来のポーションを使った剣修復のパフォーマンスが好評だった。ともすれば退屈になりがちな発表会をどうにか盛り上げるため、エンタメ精神に疎いふたりが必死に頭をひねって考えたのだろう。ガビルとベスターと言えば、功を焦るあまり、過去に苦い過ちを犯した経験を持っているだけに、そんなふたりが力を合わせ、このような大舞台で陽の目を浴びるにまで成長したことは、なんとも感慨深いものがある。とくにベスターにとってはこの発表会が過去イチの見せ場であり、そのイキイキとした表情がじつに印象深い。
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