Kis-My-Ft2・藤ヶ谷太輔と奈緒がW主演を務める、辻村深月による同名小説を原作とした映画「傲慢と善良」が9月27日(金)より全国公開される。本作より、婚約者失踪前の重要シーンや、感動のクライマックスでの新場面写真が解禁された。
2019年に単行本が発売されると、現代に生きる人々のリアルな恋愛観や価値観が描かれた本作は第7回ブクログ大賞を受賞。20代から30代を中心に多くの共感を呼び、昨年には2023年最も売れた小説に。発行部数は100万部を突破し話題は広がり続けている。
この小説に出会ったときから衝撃を受け、「人生で一番好きな小説」と映画化を熱望する藤ヶ谷と「辻村作品に出演するのが夢だった」と語る奈緒がW主演を務め、婚活で付き合い始めるも1年が経ってもなかなか将来を決めない「傲慢」な架と、親の敷いたレールの上で「善良」に生きてきた真実を等身大で演じる。ラストには、映画版ならではのオリジナルな展開も待ち受ける。
主人公の架と真実は、マッチングアプリで出会い婚約。しかしその直後、真実が突然失踪してしまう。彼女を探すうち「知りたくなかった過去と嘘」が明らかに。すべてをさらけ出した2人がたどり着く“一生に一度の選択”を描く、感動の恋愛ミステリー。
2023年11月、都内でクランクインした本作は、表参道、神宮前、中目黒、青山、丸の内を中心に、マッチングアプリのリアルな出会いの場所がロケ地として設定された。
この日の撮影は、婚約後に真実が失踪する直前の1シーン。都会的でスタイリッシュな架の部屋は、隅々まで趣向が凝らされ「家もオフィスも自分の好きなようにリノベーション、乗っているゲレンデをカスタムしているところからも架の傲慢さを感じてもらえると思います。」と萩原監督はいう。
段取りがはじまると、奈緒がセリフのタイミングを萩原監督に提案するなど調整が行われた。「結婚式、ガーデンウェディングってどうかな？」と提案する真実に、「俺はなんでもいいよ」と架。カップルの何気ない日常のように見えて、互いの“傲慢さ”も垣間見える重要な場面となっている。
ここで真実が水をあげているゼラニウムは真実の実家にもあり、彼女が母親の影響から抜け出せていないことを表現する。白いゼラニウムの花言葉は「偽り、優柔不断、あなたの愛を信じない」。
物語の後半パートの撮影は佐賀で行われた。撮影の合間には萩原監督を交え、藤ヶ谷と奈緒が「架だったら、真実だったらこうするかな？」と幾度も役について話し込む姿が。
そうした対話を繰り返し生まれたのが、架と真実が互いにすべてをさらけだす感動のクライマックスシーン。原作にはない映画オリジナルのクライマックスは、夕焼けの風景も相まって胸を打つ感動的なシーンに仕上がった。
萩原監督は、「撮りながら、傲慢と善良とは一体何だろうと考え続けていました。きっとそれは、表裏一体なんですよね。今の社会で生きづらさを抱えている人たちが、自分の中のネガティブな部分を受け入れて、完璧ではない自分を愛して前に進めるような映画になっていたらいいなと思っています」と作品に込めた思いを語った。