台本を読みながら、小学校の小さな教室では日々こんなにもたくさんのことが起こっているのだなと驚きました。牧野先生が小学校にもたらす違和感が、だんだんと周囲の児童や大人の心を解きほぐしていくストーリーを、私も“芳野先生”としてしっかりと支え、見守れればと思っています。さまざまな作品で拝見している松下さんや森川さんをはじめ、すてきな先輩方とご一緒できることを楽しみにしています。
藤岡先生を演じさせていただきます平岡祐太です。原作を読んで牧野先生は無愛想で態度が大きい謎のドクターですが、子ども達のどんな小さなサインにも見逃さず対応していき、読んでいて子ども達の世界ではそういうこともあるのかと考えさせられる物語でした。松下さんとは初めましてで、撮影から日も浅いのでクールな印象ですが、牧野先生だなと思いながら、少し振り回されていくのが自分の演じる役でもあるので、程よい距離で教員側の雰囲気を作っていけたらと思います。
台本を読み、涙が出ました。牧野先生の淡々とした正論に困惑する先生達ですが、児童に対しての想いはそれぞれ強くあって。小学生の無邪気さには、じれったさと癒しが混同した感情になりましたが、言葉にできない美しさです。児童を育てる・守るということにどれほど先生方が苦労しているか計り知れないものだと思いますが、想像を膨らませて落とし込んで、リスペクトをもって演じたいです。
イマドキの先生方に求められる仕事量や、その難しさを聞くにつれ、この作品で、少しでもそれらの問題を観る方々に感じていただけたらと、思ったりしています。また、個人的にではありますが、松下洸平さんの役へのアプローチや、作品によってさまざまに印象を変えられる森川葵さんの演技にも、期待しております。