狂気にまみれた犯罪者を頭脳派集団が追い詰める…ドキドキとカタルシスに魅了される<クリミナル・マインド/FBI vs. 異常犯罪>

2024/09/18 07:10 配信

ドラマ コラム

おなじみキャラクターの私的な変化と職務への熱さ


全10話かけてじっくりと事件を追うので、犯人のキャラクターが掘り下げられる。それはBAUメンバーもしかりで、会話で説明されたり、描写があったりで把握しやすいといえるが、ここで少し説明していこう。

伝説のプロファイラーといわれるデヴィッド・ロッシ(ジョー・マンテーニャ)はBAU創立メンバーの一人。一度引退しており、親友であり共に創設者だった人物が辞めたときに後任として自ら志願して復帰した経緯がある。見た目は紳士的で、チーム内でも頼りになる存在だが、時に過激な手段で驚かせることも。プライベートではシーズン14のラストで4度目の結婚を。ところがシーズン15から3年たったシーズン16ではその妻を亡くして自暴自棄な生活を送っているという衝撃展開が。悲しみの中で捜査していくのが見どころの一つとなっている。

愛称“JJ”のジェニファー・ジャロウ(A・J・クック)は、当初広報担当を務めていたがシーズン6でアメリカ国防総省のオファーで転任。シーズン7からプロファイラーに昇進してBAUに復帰した。結婚、妊娠、子育てと、キャリア女性の苦心も共感を呼ぶキャラクターで、シーズン16では、職務で多忙になる中、刑事の夫との関係に焦点が当たる。なお、JJの息子2人は、クックの実の息子たちで親子共演を果たしたのも話題になった。

ペネロープ・ガルシア(カーステン・ヴァングスネス)は他のメンバーとは違って、PC系の技術に長けていて、インターネットや公的機関のデータなどから必要な情報を収集してメンバーに提供するテクニカルアナリスト。派手なファッションとユニークな言動でBAUチームのムードメーカー的存在で、視聴者にも愛されているキャラクターだ。シーズン15で職務の苦しさからBAUを去る選択を自らしたが、シーズン16での復帰に多くのファンが喜んだ。そんなガルシアは、事件に関わる人物と危険な関係にもなってしまう。

その他、アラビア語やスペイン語など語学に堪能で行動力があるリーダーのエミリー・プレンティス (パジェット・ブリュースター)、司法学者のタラ・ルイス(アイシャ・タイラー)、元陸軍のルーク・アルヴェス(アダム・ロドリゲス)がいる。

本シリーズの魅力は、彼らおなじみのメンバーたちのキャラクターにもある。共感できたり、笑いをもたらしてくれたり、心配したり。シーズン16では、彼らのプライベートの変化もだが、BAUそのものの存続も危ぶまれる展開になる中で、これまでの中でも強敵となる凶悪犯に立ち向かわなくてはならないドキドキ感がある。

深みが出る物語と共に凶悪犯にたどり着くカタルシスに夢中になれるはずだ。このシーズン16でわれわれ見る者も大いに震え上がらせる凶悪犯は、シーズン17のあらすじによれば、新たな謎に絡んでくるという。

「クリミナル・マインド/FBI vs. 異常犯罪」は、ディズニープラスのスターで全シリーズ配信中。シーズン17(全10話)は、9月18日(水)に配信スタート。

◆文=ザテレビジョンドラマ部