生田絵梨花が主演を務めるドラマ「素晴らしき哉、先生！」(ABCテレビ・テレビ朝日系)のスピンオフドラマ「素晴らしき哉、高校生！」がTVerで配信中だ。本作は物語の舞台である星陽学園の放課後や授業中の様子など、本編で描かれなかったストーリーが生徒の目線で描かれるTVer限定スピンオフ作品。第3話には、本編主人公で高校教師の笹岡りおを演じる生田が登場した。
生田絵梨花が地上波連続ドラマ主演を務める本作は、理不尽な教育現場が舞台。Z世代の高校教師・笹岡りお(生田)が、生徒や保護者、同僚など、あらゆる人間関係の板挟みにあい、辞め時を探しながらも生徒のために奮闘する姿が描かれている。
本作が放送されているABCテレビ・テレビ朝日系“日10”は、2023年4月に新設されたドラマ枠。これまでに岡田惠和、野島伸司、浅野妙子、遊川和彦など、数多くのヒット作を手がけてきた脚本家たちとタッグを組み、満足度の高い作品を送り出してきた。
今回は「花より男子」(TBS系)シリーズなどで知られる俳優で脚本家・演出家の宅間孝行によるオリジナル作品。「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(日本テレビ系)でも主要生徒役を演じた茅島みずき、「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」(TBS系)でブレイクを果たした鈴木仁、HKT48、IZ*ONEの元メンバー・矢吹奈子など、オーディションで応募者約1300人の中から選ばれたブレイク必至の若手俳優たちが生徒役、葉山奨之、桐山漣、萬田久子、柳沢慎吾といった実力派俳優陣が個性豊かな教師役で出演している。
学園ドラマというよりもお仕事ドラマとしての側面が強く、教師のリアルな本音が描かれている本作。見どころはなんといっても、生田が体現する親しみやすいキャラクターだろう。
主人公のりおは星陽学園高等学校の教師。夢と希望を胸に教育現場に飛び込んだものの、想像を絶する過酷さに直面し、2年目にして早くも退職を考えていた。そんなある日、3年C組を1年生から持ち上がりで受け持つはずだった教師が交通事故に遭い、突如代わりに担任を任されてしまう。
生徒の保護者から「若くて頼りない」と責められたり、自由奔放に振る舞う生徒たちが起こしたトラブルの処理に追われたり、近隣住民から寄せられたクレームに対応しなければならなかったり……。理不尽な仕打ちに遭いながらも生徒のために尽くし、信頼を勝ち得ていくりお。
一方で学校を出れば、お酒を呑んで同僚や家族に弱音を吐いたり、SNSの裏アカで生徒や保護者に関する愚痴を投稿したり、失恋にうまく対処できなかったりと、完璧じゃないところがいい。生徒と同じ目線に立って悩み、一緒に成長していく教師を生田は等身大で演じるとともに、時に感情を爆発させる芝居で新境地を開いている。
そんな生田演じる主人公の魅力が、スピンオフ作品でも堪能できる。TVer限定スピンオフ作品「素晴らしき哉、高校生！」は、3年C組の生徒たちが主役。自分たちの親が保護者会でりおをコテンパンにしたことに罪悪感を抱く林檎(永瀬莉子)、楓(小越春花)、優花(真雪)たちがお詫びにラングドシャを作る様子や、健吾(鈴木仁)に告白して玉砕した2年生の小湊茉麻(小栗有以)が失恋の傷を癒すまでの過程など、本編の裏側で起きていた出来事が描かれている。
第3話の主役は、天羽琴美(星乃夢奈)と洞水蓮(百瀬拓実)。二人はSNS中毒気味で、“バズる”ことに命を賭けているイマドキの高校生だ。そんな二人がSNSに投稿する写真を撮っている中、教室に入ってきたりお。一緒に写真を撮ろうと誘われ、「きゅんです」ポーズで応じるも遠回しに古いことを指摘されてしまう。
さらには、そこにやってきた萌子(矢吹奈子)に今流行りの完璧なポーズを披露。自分もZ世代の若者だと思っていたがゆえに内心落ち込むりおの姿が可愛い。また、りおはSNSで知らない人に自分の顔を見られることを怖いと思わない若者の感覚や、毎日ランダムで通知が来て2分以内にアプリで撮影した写真を投稿するSNS「BeReal」の存在にジェネレーションギャップを受ける。
印象的なのは、生田のリアルな反応だ。本編でも浮気が発覚した恋人・大友聖也(小関裕太)に怒りを露わにする場面や、山添快斗(葉山奨之)や大隈豪(桐山漣)ら同僚の前で涙を流す場面など、りおの心情が痛いほどに伝わってくる迫真の演技が光っていたが、それはこのスピンオフでも健在。イマドキの高校生たちを前に戸惑う姿に思わず共感してしまう。
なお、最後に4人で撮った写真は番組の公式Instagramに投稿されている。観れば、本編をより深く楽しめるスピンオフ作品と合わせて、ぜひチェックしてほしい。
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