第2作の「ダークナイト」は2008年に公開。ゴッサム・シティに狂気の快楽犯罪者“ジョーカー”が現れる。ウェインはゴードン警部補(ゲイリー・オールドマン)と共にマフィアによる犯罪を次々と摘発していくが、ジョーカーは彼らをあざ笑うかのように凶悪事件を引き起こしていく。ジョーカーを演じたヒース・レジャーの演技が素晴らしく、「第81回アカデミー賞」助演男優賞を受賞。しかしレジャーは公開前に亡くなっており、あらためて彼の存在の大きさを知らされることとなった。
三部作の完結編となる「ダークナイト ライジング」は2012年に公開。第2作のラストで、ある罪の責任を被って姿を消したウェイン。その8年後、覆面テロリスト“ベイン”が現れ、街の破壊をもくろみ、市民を恐怖と絶望に陥れていく。ウェインは自ら封印を解いて、再びバットマンになり新たな敵と戦うことを決意。驚異的な肉体改造でベインを演じたのは、ノーラン監督の「インセプション」(2010年)にも出演していたトム・ハーディ。アン・ハサウェイが演じた“キャットウーマン”の華麗なアクションも見どころだ。
“バットマン”として世のために身を投じる決意を固めるまでの第1作、最大の宿敵であり最凶のサイコパスである“ジョーカー”と死闘を繰り広げる第2作、ゴッサム・シティのために罪を被り表舞台から姿を消したバットマンが街のために再び立ち上がる第3作。バットマン、そしてウェインの成長と進化が丁寧に描かれていて、バットマンをより深く知ることができるシリーズだ。
シリアスな作風だが、バットモービルを使ったチェイスなど迫力満点のシーンも多く、エンターテインメント作品としての見どころも多いので、これまで「バットマン」に触れてこなかった人も、何度も見ているファンも、バットマンの日に改めて3部作を鑑賞しその魅力に触れてほしい。
なお、「バットマン ビギンズ」は9月21日(土)昼0:00から、「ダークナイト」は昼2:45から、「ダークナイト ライジング」は夜6:00からそれぞれムービープラスにて放送され、25日(金)に再放送もある。
◆文=田中隆信
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)