コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、保護猫ちゃんとの暮らしを独特のタッチで描く『うちの猫は様子がおかしい。』をピックアップ。
作者の筆坊日記さんが2024年8月24日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、2万4千を超える「いいね」と多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、筆坊日記さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
筆坊日記さんの愛猫「筆坊」は元保護猫。引き取られてからしばらくたつが、飼い主の筆坊日記さんに甘える気配はまったくない。それどころか筆坊の個性的な威嚇、おやつにさえ興味を示さないクールさ…は、もはやマイペースを着て歩いているようで謎の行動ばかりが目立つ。作者の筆坊日記さんの日常は筆坊に振り回されっぱなしだ。
『うちの猫は様子がおかしい。』では筆坊との楽しい日々が、ほのぼのとしたタッチで描かれている。モフモフでごろにゃんしてくれるにゃんことは違い、個性豊かな筆坊…。そんな彼の謎行動を面白がりつつ、温かな目線で包む作者の行動にも注目が集まっている。
本作を読んだ読者からは「あー…一気にファンです」「個性が強くて素敵です」など数多くの反響が寄せられた。
――『うちの猫は様子がおかしい。』を創作したきっかけや理由などをお教えください。
猫って甘味と辛味が同居していて、その裏腹さが人を虜にすると思うのです。
けれど筆坊は、ごろにゃ~んと甘えてくれるでもなく、スヤァ…と添い寝してくれるでもない…むしろ人間にスパルタ教育を施して放置するような、辛口だけを凝縮した猫でした。
いつになったら甘い日々が訪れるのか……そのせつなさを漫画にぶつけて描き始めました。
――筆坊との個性豊かな日常を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
「自己中心」がもふもふ歩いてるところです。
私自身は人に呑まれるほうなので、我の強い筆坊にあこがれのようなものを感じて惹かれました。
また、横暴なのに間が抜けてるところがかわいいです。
――作品の中でとくに気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください作品の中でとくに気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
ヒゲが変なので様子を見たら「やめよ!矜持!」と猫パンチしてくるシーンです。
武士のちょんまげなどに相当するのかもしれません。
――筆坊は保護猫ちゃんとのことですが、筆坊を引き取るきっかけを教えてください。
筆坊は譲渡会に2度3度出ても希望者が現れなかったそうです。
クワッと目を見開き、何か事件でも目撃したような不穏な顔と、噛み癖の激しさも相まって、避けられていたようでした。
大きい猫たちが選ばれていく中、子猫なのに残るというまれな事態でした。
そのため保護活動の方が、大切にするなら単身者でも…と里親条件をゆるめてくださいました。
私は実家に黒猫がいたことから、懐かしい気持ちで黒猫の筆坊を迎えました。
――X(旧Twitter)の投稿には、多くの“いいね”やコメントが寄せられていました。今回の反響をどのように感じていらっしゃいますか。
「かわいげがないのにかわいい」という感覚が伝わる方がいることに驚きました。
本来「かわいくてかわいい」ほうがいいじゃないですか。
だから、マニアックな方もいるのだなと…。
自分だけでは心細かったので、共感をいただけてとても嬉しかったです。
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