ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンがタッグを組んだ最新作「憐れみの3章」が9月27日(金)より全国公開される。また、ヨルゴス・ランティモス監督の誕生日を記念し、公開に先駆けて第3章の本編映像が一挙解禁された。
「哀れなるものたち」(2023年、ディズニープラスで配信中)を手掛けたヨルゴス・ランティモス監督が9月23日(月)に51歳の誕生日を迎える。これを記念し、3つの章から構成される本作の本編映像が解禁された。第1章、第2章、第3章のすべてを味わえる映像となっている。
第1章となる「自分の人生を取り戻そうと格闘する、選択肢を奪われた男」からは、ジェシー・プレモンス演じるロバートが、ウィレム・デフォー演じるレイモンドの社長室で会話を交わすシーンが公開。「遠慮なくかけたまえ」と声をかけるレイモンドは、続けてロバートの容姿について触れ「痩せた男ほどみっともないものはない」と痩せすぎていることについてダメ出し。
それに対して前より太ったと反論するロバートだったが「君の1週間の食事計画を見直さなければ」と言って聞く耳を持たない。支配と服従の関係が垣間見える映像だが、デフォーはこの2人の関係について「ヨルゴスは、結婚で見られるような感情面での関係性を、2人の男のビジネス上の関係に置き換えたのです。そうすることで私たちが別な文脈で受け入れるように育ってきた社会的慣習を発見することができるのです」と分析し、ランティモス監督が古典的なテーマを覆し、皮肉や盲点を浮き彫りにしている。
第2章となる「海で失踪し帰還するも別人のようになった妻を恐れる警官」では、妻のリズ(エマ・ストーン)と夫のダニエル(ジェシー・プレモンス)が友人夫婦とディナーを楽しむシーン。海難事故で失踪していたリズは、奇跡的に生還した後から別人のような言動を取るようになっていた。以前はタバコを吸わなかったはずだが、友人のニール(ママドゥ・アティエ)へタバコを急におねだり。
ニールからの問いかけに「全然吸わない。試したこともない。でも吸いたくなった」と答えつつ、慣れた手つきでタバコをゆっくりと吸いこむ。さらに「そろそろ寝室へ行く?」と持ち掛けるリズ。突拍子もないこの誘いに3人は思わず沈黙し、リズの不可解な言動を訝しむ様子が描かれる。
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