【漫画】懐かしの絵本で人生観が一変…心の隙間をパパ活で埋める美人OLの意外な未来に「すごくいい!」「感情移入させる力がすごい」と反響多数

2024/10/01 08:30 配信

芸能一般 インタビュー コミック

『パパ活OLとデカい女の話』が話題画像提供/まおいつかさん

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、幼少期のトラウマから自分以外を信じられなくなったOLの心情の変化を描いた作品「パパ活OLとデカい女の話」をピックアップ。

作者のまおいつかさんが8月25日にXで同作を投稿。そのツイートには7.2万以上のいいねと共に、多くの反響コメントが寄せられた。この記事では、まおいつかさんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについてを語ってもらった。

軽蔑していた隣人と一冊の絵本に慰められ、思わず涙…

『パパ活OLとデカい女の話』(15/35)画像提供/まおいつかさん


主人公の三郎丸あかねは、すべてを持っていた。美貌・いい勤め先・お金・パパ活で手に入れた、たくさんのプレゼント。

誰もがうらやむ生活をしているはずなのに、どこか満たされない感覚を持っていた。

あかねの母親は男ぐせが悪く、幼いあかねを一人残して男と出掛けたまま、帰らないことが多々あった。残されたあかねは、「いいこのうーたん」という絵本のキャラクターに自身を重ねながら、ひたすら待ち続けたのだった。

そんな幼い頃の記憶を振り払うように、不自由ない生活を送っていたあかねだが、ある日、無能な上司に代わって残業し、終電で帰ることになってしまった。

ひとり夜道を歩いていると、最近となりに引っ越してきた高木さんに突然、声を掛けられる。体が大きくて地味、化粧っ気もない高木さんのことを軽蔑していたあかねだったが、帰り道をともにすることになった。

さらに不運なことに、家の鍵を会社に忘れてきてしまったあかねは、仕方なく高木さんの部屋に泊めてもらうことになるが、そこで意外な光景を目にする。

「えっ、うーたんのマグ!?」

高木さんの部屋はうーたんのマグカップやぬいぐるみをはじめ、ファンシーなもので溢れていたのだった。

地味ながらも、好きなものに囲まれて幸せそうな高木さんを見て、悔しさを覚えたあかねは、「ここのネックレスね、40万したの。高いバッグとか家にいっぱいそういうのある」「欲しい?あげよっか」と高木さんを見下した。

しかし高木さんは、「えっ…なんでですか」とまったく興味を示さない。

さらに、あかねが読みたいと言ったうーたんの絵本を、高木さんは優しい声色で読み上げる。

「うーたんは、きょうもひとりでおするばん。いいこだね。いいこ。いいこ」

あかねは過去の自分に重ね合わせ、思わず涙ぐんでしまう。高木さんの内面を知るうちに、あかねの気持ちにも小さな変化が起こった。

数日後、高木さんに会ったあかねは、部屋に泊めてくれたお礼とともに、うーたんのキーホルダーを渡して「お揃いでつけようよ」と提案したのだった。

作品を読んだ読者からは、「すごくいい!」「どうなるんだ、どうなるんだ…?と思って最後まで読んだら素敵な展開でした!」「優しい世界…」「1~2ページで感情移入させてしまう力がすごすぎる」といった声が多数上がっていた。

「女の人の気持ちを描くのが好き」――作者が語る創作の背景

『パパ活OLとデカい女の話』(27/35)画像提供/まおいつかさん

――「パパ活OLとデカい女の話」を創作したきっかけや理由があればお教えください。

漫画連載が終わり、また新たに仕事を探そうと思って「モチコミオンライン」という漫画家と編集さんをマッチングさせる持ち込みサイト用に描いたのがきっかけです。

自分が好きなものを盛り合わせて描いたので、ちょっと恥ずかしいです。

――「パパ活OLとデカい女の話」の中で特に気に入っているシーンや、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。

持ち込みが終わったらSNSに投稿しようと思っていたので、まず1ページ目で興味を持ってもらえるようにかわいい感じで描くように意識しました。

あとは「いいこ」「いいこ」と高木さんが「うーたん」の絵本を読むシーンです。

絵本を通じての言葉ではありますが、幼少期の頑張らなきゃいけなかった自分をようやく褒めて認めてもらえて、良かったね…と描いていて思いました。

また、自分で読むしかなかった大好きな絵本をはじめて読んでもらえたのが単純に嬉しかったのではと思います。

個人的にはその後ゴミ捨て場で会う時、あかねはツンの姿勢でちょっと高木さんに甘えてるところが気に入ってます。

――まおいつかさんの作品は、ポップで可愛らしい絵のタッチと、大人女子の切ない心情を描いた繊細なストーリーが読者から多くの共感を呼んでいますが、普段、漫画を描くうえで心掛けていることはありますか。

女の人の気持ちを描くのが好きなので、自分や誰かの気持ちの体験がベースかもしれません。

楽しかったことは日記に書いて、忘れたくないことは漫画にする、というイメージです。

あとはできるだけ分かりやすいように描く、ということを心がけてます。

――本作は7万件以上のいいねを獲得しています。多くの反響を呼んだことについて率直な感想をお聞かせください。

オロオロしましたが、嬉しかったです。

あと、漫画の感想で絵柄を褒めてくれた人が多かったのがとても嬉しかったです。

絵に自信が全然なかったので…。

方向性が見えて前向きな気持ちになりました。

感謝しかありません。反応してくださった皆様ありがとうございます。

――今後の展望や目標をお教えください。

年内には「パパ活OLとデカい女の話」の続きを少し描きたいと思っています。

あと、また違うお話しにはなりますが、漫画連載を来年中には開始できたらなーという感じです。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

漫画を読んでくれて本当にありがとうございます!!

今後も見守ってくれたら嬉しいです。

がんばります。