渡辺直美が超ポジティブで常に全力投球のヒロイン・河東カンナを演じるドラマ「カンナさーん」(TBS系)も19日、ついに最終回が放送された。自身の失業と礼(要潤)の借金という最大のピンチを前に、ハッピーエンドは迎えられる?
クライアント倒産のあおりを受け、礼は5,000万円もの借金を抱えることに。10話(9月19日放送)では、「俺の不幸に2人を巻き込みたくない」と別れを告げようとする礼に、カンナは「マンションを売ろう」と提案する。カンナにとって礼は「家族」。家族を助けるためなら、自分が苦労をしょい込むのも当然のことなのだ。
カンナはデザイナーの夢をあきらめず就職活動を続けるが、まったく成果ナシ。そんなとき偶然、工事現場で生き生きと働く沙知(高橋メアリージュン)が目に留まり、なんとそのまま自分も工事現場で働き始める。
カンナが工事現場で働いていると知った礼は、カンナの元へ走り出す。麗音や仲間たちが見守る中、今度こそプロポーズ! …のはずが、カンナは「ちょっと待って! あたしに言わせて!」と遮り、「あたしと結婚してください」と逆プロポーズ。
「働きながら夢も追いかける。2年後には全部、笑い話にしてやろうぜ!」。“勝負は苦しくなってからが面白い”がモットーのカンナらしい結末となった。
ストーリーはもちろん、ファッションでも私たちを楽しませてくれた「カンナさーん!」。自身もファッションブランド「PUNYUS」をプロデュースするファッショニスタ・渡辺直美ならではの、原作のテイストと今のトレンド、着やすさや動きやすさを融合したファッションがドラマを彩ってきた。まな息子・麗音(川原瑛都)との親子コーデもたびたび披露し、ママファッションとしてもお手本に。
そして、「カンナさーん!」ファッションの最大の功績は、筆者を含めぽっちゃり体形の女性やおしゃれする勇気が持てない女性たちに「私もおしゃれしていいんだ」と思わせてくれたこと。12日放送の9話では、カンナが2着のネルシャツをボタンで留めてスカートにアレンジし、「サイズがなくてもこんなにかわいくなれる!」と身をもって教えてくれた。もっと勇気を出しておしゃれして、街に出てみよう! そんな気持ちになった女性も多いはず。ありがとう、カンナさん!
渡辺自身も「この3ヶ月間、いろんなところでカンナのファッションへの反響を耳にしました。9話でカンナがネルシャツをスカートにしていたアレンジを真似してインスタに上げてくれている方たちを見たり、カンナのおだんごヘアにバンダナを巻くというヘアスタイルが子供たちの間で流行っているという話も聞いたり、皆さんがカンナのファッションに注目してくださっているのがすごくうれしかったです。私も自分の私服とはまたちょっと違うテイストの服も着させてもらえて、『こういう合わせ方もありなんだ!』という発見もあったり、すごく勉強にもなりました」と語る通り、「カンナさーん!」のファッションが世間に与えた影響はとても大きい。
最終回のエンディング、カンナと礼は母・柳子(斉藤由貴)の計らいで結婚式を挙げることに。カンナはとろんとした生地が印象的なウエディングドレス姿を披露!
「結婚式のシーンではみんなが集まってうれしかった半面、ウエディングドレスを着ることに恥ずかしさもありました」という渡辺だが、「今回着たのはザ・ウエディングドレスって感じよりは、つるっとした生地が使われているところが多くて。それが自分の体にもフィットして、着心地が良かったです。私のように大柄な人にはこういうデザインがいいのかもって思いました。結構がっつりと肩を出すデザインなのですが、この部分のおかげで二の腕がちょっと隠れるので逆にいいなって思いました。二の腕が気になる人はこういうデザインを選んでもいいかも!」としっかり分析する。
礼の借金はまだ残っているし、カンナもまだデザイナーには復帰できていない。まだまだ「めでたし、めでたし」ではないけれど、カンナの物語はひとまずここでエンドマーク。
「一番大事なことはもう解決している。それはハッピーかどうかってこと」(カンナ)
ポジティブ思考は連鎖する。閉塞感漂う現代だからこそ、カンナさんの生きざまから私たちが学ぶことはとても多い。
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