――10月から放送される新シリーズではドイツ代表との準決勝がフィーチャーされ、ついに平等院も試合に出ますね。
安元:「ずいぶん待たされたな」という気持ちもありつつ、「状況を見つつ、最強の相手に対しては自分が行くしかないと思ったんだろう」という風に捉えました。それとドイツ代表には、日本代表に近いところも感じています。日本代表はこれまで紆余曲折を経てまとまりが出てきていますが、ドイツ代表も我々に見えないところで同じように紆余曲折を経てケン・レンドール監督のもとまとまりつつある。新シリーズではそんなチーム同士のぶつかり合いが色濃く表現されているので楽しみにしてほしいです。
――ドイツ代表に印象的なキャラクターはいますか?
安元:Q・Pかな。彼は単にクールなアイスマンではなく、そうなるに至った生い立ちがあってそれが強烈でした。彼を始めドイツ代表は「デカ過ぎんだろ…」みたいなネットミームになるマンガのコマもあったりしますけど、それだけではない人間的な魅力が相当あります。最初にお話したヒューマンドラマの部分は、シリーズの中ではかなり強いほうだと感じています。
――今日は最終回のアフレコだったそうですが、どんな気持ちで臨みましたか?
安元:「俺がしくじったら収録時間がすごく伸びるから、ほかの人たちに迷惑をかけないよう頑張らないと」って(笑)。頑張った結果、ちゃんと終えられました。
――さすがです。少しアニメから話が外れますが、安元さんは平等院鳳凰として「Pirates of the World」というキャラクターソングを歌われています。これがどんな曲で、どういった思いを込めて歌ったか教えてください。
安元:2016年リリースとずいぶん前の曲ですが、ぜひ聴いてほしいですね。フルだと7分くらいある超大作で、しかもかなり激しいんですよ。歌詞としては、作中の描写を含めて平等院らしさが取り上げられていて面白いんですが、とにかくキーが低くて歌いにくい(笑)。とは言え、平等院にふさわしい曲だと思っています。あらゆる試合を、世界一になるための通過点と捉えている彼らしい。そう、ただの通過点……なんだけど、今回のシリーズは大変でした。準決勝を無事に通過できるかどうか、その結末をみなさんにお見せできるでしょうし、最後の最後にちょっと面白いシーンもあるので、気を抜かずに観ていただきたいです。
――いずれにせよ、ドイツ代表戦は大きな通過点となりそうですね。最後にひとつお聞かせください。今日、平等院を演じて完全燃焼されたでしょうか?
安元:しました。完全燃焼したし、いろんな思いを託したりもできたので、悔いはないです。
◆取材・文=はるのおと
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