制作期間、作中のとあるサクラのセリフが頭から離れず、その放った言葉の咀しゃくをくり返していました。
彼女たちが人生をどうとらえ、どんな答えにたどり着いたのか。否定でも肯定でもなく、ふたりが選んだひとつの道筋が、私自身を内省し、詞をつむいでいくきっかけになりました。
誰しもがそれぞれの場所で、別のかたちで傷を負いながら、耐え続け、生きている。ひとりひとりに正義があり、時に間違いながら、何者かになりたくてもがく。まるで透明のような、居場所の見つからない、どこにもたどり着けない自分の存在意義を、社会との接点を、自分が確かにここに存在しているという“Sign”を探し続けていく。
今回、「透明なわたしたち」監督の松本優作さん率いるチームのみなさんが、そんな楽曲にこめた想いをひとつひとつていねいにかみくだき、映像として表現してくださいました。
同じ世界線で描いていただいたことで、私が作品に触れて生んだ詞たちが、もとの場所へかたちを変えて還っていく感覚がありました。このような得がたい経験をさせていただけたことに、心から感謝しています。
監督はじめ、チームのみなさま、ご出演いただいた菊地姫奈さん、小川未祐さん、本当にありがとうございました!
このたび、幾田りらさんの新楽曲「Sign」のミュージックビデオに出演させていただきました。
この曲を初めて聴いた時、切なくはかなさがありつつも、やさしくふわっと包みこまれるような、そんな気持ちになりました。
小川未祐さんとは、ミュージックビデオで二度目の共演となり、また小川さんと同じ世界観を生きられることにとてもうれしさを感じています。
サクラとユリの本編では描かれていない、ふたりだけの世界が歌に乗ってみなさんのもとへ届きますように。
「透明なわたしたち」では描かれなかったふたりの物語を、素晴らしい楽曲のなかで演じられる機会をいただき、とてもうれしく思います。
このミュージックビデオとあわせてドラマをご覧いただけると、また深く物語を感じられると思います。
はかなく、せつな的なふたりの時間を、ぜひお楽しみください!
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