荒木飛羽&曽野舜太&藤本洸大「LGBTQは何も特別なことじゃない」<スメルズ ライク グリーン スピリット>

2024/10/08 17:00 配信

ドラマ インタビュー

左から曽野舜太、荒木飛羽、藤本洸大撮影=小川拓洋

荒木飛羽主演のドラマフィル「スメルズ ライク グリーン スピリット」(毎週木曜深夜1:29-1:59ほか、MBSほか※FODにて見放題独占配信)が現在放送中。本ドラマは、青春ストーリーの金字塔である永井三郎原作の同名漫画の実写ドラマ版。クラスで浮いていて “髪が長い”という理由でいじめられる主人公・三島フトシと、“本当の自分”を押し殺して三島をいじめる桐野マコト、三島に対して強く当たってしまう夢野太郎ら少年たちのひと夏を描いている。このたび、WEBザテレビジョンでは、三島を演じた荒木と、桐野役の曽野舜太、夢野役の藤本洸大にインタビューを実施。本作への思いや撮影秘話を聞いた。

藤本「ひと夏のことなのに人の一生を見ている感じの満足感」


――原作と脚本を読んだ感想から教えてください。

曽野:僕は読む前にキラキラの青春ストーリーをイメージしていたんですけど、読めば読むほど単純な物語ではないなと引き込まれました。読み終えてから、“これを自分が演じるんだ”と改めて思い、“期待に応えたい、いいものを作りたい”という気持ちになりました。

荒木:僕は最初に原作を読ませていただいたときに、言葉にできない読後感がありました。あと、三島はすごくかわいい子で、僕にできるのかなという不安もあったんですけど、桐野や夢野や柳田先生(阿部顕嵐)に対してそれぞれ違った感情を持っているので、その感情にちゃんと向き合って演じようと思いました。

藤本:僕はオーディションだったんですけど、原作を一気に読んでしまって。ひと夏のことなのに人の一生を見ている感じの満足感があって、展開も目まぐるしくてすごいなと思いました。それと、自分は実際に高校生のときに同性愛の友だちが周りにいて、LGBTQの授業もあったりして、僕自身どのように捉えればいいのか考えていたこともあったんですけど、この作品に触れて、LGBTQは何も特別なことじゃなくて、いい意味で悩む必要はなかったんだなと気付くことができました。

曽野「好きっていう気持ちをライクとラブで分けなくてもいい」


――それぞれの役へのアプローチはどのようにされましたか?

曽野:桐野は男の子だけど心が女の子で、男の子に好意を持つという役柄です。僕自身は男の子に恋愛感情を持ったことがなかったのですが、僕はグループ活動をしていてメンバーのことがすごく好きなんです。メンバーのことを愛しているかどうかと考えていくうちに、好きっていう気持ちをライクとラブで分けなくてもいいというか、ただ人を愛する気持ちと思ったら自然と役作りができました。

荒木:原作を読んだときに、三島がいじめられているシーンにもコミカルな部分があって、原作に寄せたほうがいいのか迷いました。監督に相談すると、「自分が思う三島を演じて大丈夫」と言ってもらえたので、しっかり原作を読んで、原作の三島からもらえるところはもらって、あとは自分なりの三島を演じさせてもらいました。

藤本:夢野はすごく明るくて純粋過ぎるほど純粋なキャラクターだと思いました。原作を読んですごくリアクションが大きいんだろうなと思っていたので、僕自身の普段の学校の友だちに対するリアクションもたぶん大きくなっていたと思います(笑)。