爆ヒット映画「RRR」放送 「バーフバリ」や超貴重なプラバース出演TV番組ほか、楽しいインド映画沼

2024/10/10 10:00 配信

バラエティー 映画 コラム

「マガディーラ 勇者転生」より© GEETHA ARTS, ALL RIGHTS RESERVED.

「RRR」のラーム・チャランのロマンティックな表情も素敵…「マガディーラ 勇者転生」(10/20(日)9:30~ほか)


監督はS.S.ラージャマウリ、主演はラーム・チャランという、「RRR」でお馴染みの2人が、「RRR」より13年前にヒットさせた、時空を超えた愛と復讐を描くスペクタクル・アドベンチャー「マガディーラ 勇者転生」(2009年)。当時のテルグ語映画史上最高の製作費が投じられ、本国インドでは1000日を超える超ロングラン大ヒットを記録。数々の映画賞を受賞した実力作だ。

1609年、ウダイガル王国。近衛軍の伝説的戦士バイラヴァ(ラーム・チャラン)は、国王の娘ミトラ姫(カージャル・アグルワール)と愛し合っていたが、王国とミトラ姫を我が物にしようと企む軍司令官ラナデーヴ(デヴ・ギル)の邪悪な陰謀により、非業の死を遂げてしまう。400年後のハイデラバードで、バイラヴァはバイクレーサーのハルシャという若者に生まれ変わっていたが、偶然ひとりの女性の指に触れた彼の脳裏に、前世の記憶が鮮やかに甦る。

400年の時を超える運命の恋に生きる、ロマンティックな主人公を演じるラーム・チャランは、「RRR」の時の骨太感とはまた違う、甘い表情を見せていて魅力的だ。

「マガディーラ 勇者転生」より© GEETHA ARTS, ALL RIGHTS RESERVED.


「バーフバリ」の悪役とは正反対のラーナー・ダッグバーティ主演 「ハーティー 森の神」(10/20(日)6:00~ほか)


「バーフバリ」シリーズで、最大の敵・暴君バラーラデーヴァを怪演し、嫌われ者に徹したものの、来日すると、優しい素敵な笑顔でファンを熱狂させたラーナー・ダッグバーティ。そんな彼が、暴君とは正反対の“森の神”を好演したアクション・アドベンチャー「ハーティー 森の神」(2021年)。

人里離れた深い森で、野生のゾウの群れを見守りながら、ひとり暮らすスミトラナンダン(ラーナー・ダッグバーティ)。人々は彼のことを、敬意を表して“森の神”と呼んでいた。ある日、巨大企業がリゾート施設の開発のために森を占拠してしまう。スミトラナンダンは森とゾウを守ろうとするが、罠にはめられ投獄される……。

バラーラデーヴァを演じていた人と同一人物とは思えないくらい、心優しい主人公に扮している“ラーナーさん” (※ファンからの愛情のこもった呼び名)。両作を見比べて、彼の演技の幅広さに感嘆しながら楽しんでほしい。

プラバースの素顔を堪能!トークバラエティ番組「アンストッパブル・ウィズ・NBK(ゲスト:プラバース)」前編・後編(10/19(土)翌0:15~ほか)

「アンストッパブル・ウィズ・NBK(ゲスト:プラバース)前編」より© ARHA MEDIA & BROADCASTING PVT LTD


テルグ語映画界のベテラン俳優、NBKが司会を務めるトークショー「アンストッパブル・ウィズ・NBK」(2021年~)。NBKは、「RRR」のNTR Jr.の叔父で、俳優のほか政治家としても活躍している。このトークショーに「バーフバリ」のプラバースがゲスト出演し、前・後編と2回にわたって彼を深堀りしている。

「バーフバリ」などの映画では、完璧に演技をこなすプラバースだが、このトークショーでは彼の素の表情をたっぷりと堪能でき、爆笑する様子も楽しめる。これまで出演してきた作品のエピソードや、プライベートな話題まで、貴重な内容が満載だ。

後編では、プラバースと親交の深い俳優ゴピチャンド(2004年の映画「Varsham(原題)」で共演)も登場し、番組を盛り上げている。本作でのプラバースの素顔は見逃せない!

S.S.ラージャマウリ監督の父が手掛けるTVドラマ「戦神デヴセナ −愛と宿命の2人−」(10/20(日)翌1:00~)


S.S.ラージャマウリ監督の父親で、「バーフバリ」や「RRR」の原案・共同脚本家あるV.ヴィジャエーンドラ・プラサード監督が脚本を担当したTVドラマ「戦神デヴセナ −愛と宿命の2人−」(2017年)。古代インドを舞台に、ドラヴィダ人とアーリア人の対立を描く歴史大作で、敵対する立場として出会った男女の愛と苦悩を描いた壮大な叙事詩だ。

ヒマラヤ山脈の麓、シンドゥ七大河のほとりに位置するドラヴィダ王国。山脈の反対側には、ヴァルンデヴ(ラジニーシュ・ダガル)をはじめ、敵対するアーリア人の戦士たちが、この土地の侵略を目指し出陣。一方、ドラヴィダ王国では前女王の娘デヴセナ(カルティカ・ナイア)の即位をめぐり、さまざまな思惑が渦巻いていた。やがて、デヴセナとヴァルンデヴは対立関係にあるものの惹かれ合っていき……。

敵対民族同士の熱き戦いが、ダイナミックなカメラワークによって壮大に映し出されるスペクタクルなアクションは、観ているだけで興奮が止まらない。さすがは、S.S.ラージャマウリ監督の父! 「バーフバリ」や「RRR」を彷彿とさせる傑作ドラマとなっている。

なお、10月10日はS.S.ラージャマウリ監督の誕生日。そして、10月23日はプラバースの誕生日。お祝いの気持ちも込めつつ、ムービープラスにてCS初放送となる「RRR」、「バーフバリ」シリーズ、さらに両作に関連したインド作品を一挙に楽しもう。

◆文=清水久美子

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