ライブも後半に入り、「僕は君になれない」「乙女どもよ。」でファンとメンバーの一体感は高まっていく。「月曜日の憂鬱」でもファンからコールの声は衰えず「ラ ラ ラ…」のアウトロをステージと客席が一体になって歌い、「センパイ。」「恋を知った世界」と恋する女の子の青春ソングが続く。
2年前、元「ラストアイドル」のメンバーと、オーディションで選ばれた7人の合計10人で産声を上げた高嶺のなでしこ。籾山は「ファンの皆さまより“たかねこ”の10人の方が多いんじゃないかと思う日もありながら、ライブを続けてきました。その中で絆がどんどん深まっていって、こんなにたくさんの方に応援していただけるグループになって、心からうれしいです。数あるアイドルグループの中から選んでくださって、そして推しにしてくださって、本当にありがとうございます」と感謝。
さらに、「メンバー同士でぶつかり合ってしまう瞬間があったりして、先を考えるのが少し不安だなと思う瞬間が私はありました。でも、スタッフさんやファンの皆さまのおかげでツアーを開催することができて、みんなすごく優しくて、個性が全然違うのに、10人になると1つになるっていうのが“たかねこ”の魅力だなと思っています。武道館(東京・日本武道館)という目標に向けて、この10人で誰1人欠けることなく、目標を達成したいなと思っています。そのためには皆さまの応援が必要ですし、皆さまの声があるから私たちは常に頑張れています。私自身、高嶺のなでしこがすごく大好きですし、もっともっと大きくなっていきたいし、もっともっと大きい夢を10人で見ていきたいしファンの皆さまとかなえていきたいなと思っています」と、噛みしめるように思いを伝える。
その籾山は「この間、橋本さんが良いこと言ってたから、ちょっと不安です」と緊張気味だが、橋本はキャプテンの姿勢に「いいこと言ってるじゃん! ちょっと泣きそうになったよ」と優しく話す。
籾山は、さらに「なんか、つらいなって思う瞬間やうまくいかないことってたくさんあると思うんですけど、そういうときに高嶺のなでしこがそばにいられたらうれしいです。歌詞だったりとか、メンバーの笑顔だったりとか、衣装にときめいてくれたりとか、少しでも皆さまの勇気になっていたら。これからも高嶺のなでしこ、絶対に絶対に大きくなるって約束するので、これからもどんな時もついてきてくださるとうれしいです!」と決意を口に。
そして、東山が「音楽はつらいときや楽しいときなど、どんな時でも私たちの人生に寄り添い、世界を飾ってくれる特別なものです。私たちも音楽を通して誰かの心を灯せるように、世界を明るくできるように。そんな願いが込められた楽曲になっています」と宣言した2ndシングル(12月11日[水]発売)収録の新曲「I'M YOUR IDOL」を披露。
泥くさく歩んできた2年間の思いや、ライブアイドルとしての誇りを象徴する1曲を息の合ったフォーメーションで歌い、メンバー同士の絆を象徴する時間が流れて本編ラストを飾った。
アンコールに応えて再びステージに姿を見せた10人は、黒をベースにした衣装にチェンジ。ショートパンツやブーツで新しい印象を見せつつ、2ndシングル収録の新曲「アドレナリンゲーム」をパフォーマンスする。
アニメ「逃走中 グレートミッション」(毎週日曜朝9:00-9:30ほか、フジテレビ系)の10月クール新エンディングテーマとしてこの日初オンエアもされた疾走感あるロックで、初披露ながら「揺らせ! 高嶺のなでしこ!」のあおりでファンと一体になって盛り上がる。
新しい衣装に「今まで制服風の衣装が多かったんですが、今回は大人っぽい衣装で、脚がチラ見するんです。セクシーで」(松本)と照れ気味のメンバーに、ここでサプライズで新情報が伝えられる。2025年2月14日(金)に、国立代々木競技場 第二体育館でのライブ開催が決定。高嶺のなでしこ最大規模のワンマンライブの発表に、ファンからは「おめでとう!」と歓声が上がる。
目頭を熱くする籾山は、「先があるって当たり前のことじゃないから、すごくうれしくて。10人で活動できるのって楽しくて、ちょっと過酷なスケジュールのときもあったけど、ファンの皆さまがいつも支えてくれて、みんなで楽しい時間を過ごしてるなって思います。大きいステージに立たせていただける機会を作っていただけて、本当にうれしいです。ありがとうございます」と率直な気持ちを明かす。
最後は、10人で「ファンサ」「初恋のひと。」を歌唱。ファンもこの日最大級の声量のコールで応え、新曲披露に新ライブ決定と喜びが続いた興奮を分かち合った。
10月にはファンクラブ限定イベントや主催対バンイベントがあり、11月8日(金)は神奈川・KT Zepp YokohamaでZeppツアー後夜祭を開催。そして、12月11日(水)に2ndシングルがリリースされ、2025年2月の東京・国立代々木競技場 第二体育館ライブと、着実にステップアップしていく高嶺のなでしこ。「瞬きさえ忘れる」の言葉どおり、3年目もファンを一瞬たりとも放さないという意志をパフォーマンスで見せたツアーファイナルとなった。