コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、雉鳥ビューさんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「ショートカットの恋人」だ。10月10日時点で3000以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。今回は作者の雉鳥ビューさんに制作の背景を伺った。
主人公の青年は、小学3年生のときから自分の髪は自分で切っている。いつも同じ髪型だが、それは髪型にこだわりがあるわけではなく、右耳を隠すことが目的だった。
青年の耳は、生まれつき奇妙な形をしていた。コブのような形をしているが、機能的には問題はない。小学生の時は特に気にすることもなく「ウルトラマンぽいじゃん」とさえ思っていた。
しかし、「お前の耳、気持ち悪いんだよ」と同級生に言われ、その同級生は先生に怒られ涙しながら謝罪してきた。その時から右耳を他人に見せることを辞めた。
ある日、青年はカレー屋さんに向かう。その時、風が吹いて カレー屋から出てきた女性の耳が見えた。彼女の耳があるべき場所に、耳はなく、代わりに穴が開いていたのだ。
“世の中には色々な耳の人がいるもんだな”と思っていると、その日の夢に彼女が出てきた。
自然と翌日もカレー屋に足を運ぶと、またしても彼女と出会った。
そんな不思議な形の耳を持つ2人に待ち受けていた結末とは…?
実際に漫画を読んだ人達からは「不思議な話すぎて面白い」「天才だ」「心地いい話」「すーっと入っていく読後感」「3回読んだけど、3回とも泣いた」と、いった声があがっている。
今回は、作者・雉鳥ビューさんに『ショートカットの恋人』の制作について話を伺った。
――「ショートカットの恋人」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
元々某商業誌への掲載を目指して描かれたものだったのですが色々あってお蔵入りになってしまいのちに同人誌として発行したという経緯があります。
これまでも何度かSNSへ投稿したことがあったのですがその度に反響をいただけるありがたい作品です。
――「ショートカットの恋人」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントはありますか?
全体を通して読みやすいコマ割りというのを気をつけています。特にラスト2Pのコマ割りはさりげなくきれいに終われるようにこだわったポイントです。
――普段、漫画を描く際にキャラクター設定やストーリー設定はどのような所から着想を得ることが多いでしょうか?
ふと思いついた面白い単語の組み合わせやセリフなど言葉からイメージを膨らませることが多いです。
〇〇△△とはいうけど△△〇〇とは言わないなとか、このセリフってどういうシーンでいうセリフなんだろうとか。
それである程度ノってきたら流れに任せてまとめるという感じですかね。。
――漫画を描く際に大切にしていることや意識していることはありますか?
基本的なことですが引っかかりなく読みやすい画面作りです。逆に引っかかりのあるさりげない引きも意識します。
――雉鳥ビューさんの今後の展望や目標をお教えください。
2024年は英訳版の作品集の出版が控えていたり今回の件のように過去作を見ていただける機会が多いのですが、新作もコツコツ描いて行けたらなと考えています。
――最後に作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
いつも読んでいただきありがとうございます。制作の励みになっています。今後ともよろしくお願いします!
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