「袖を通してみてテンションが上がった先輩の衣装は?」との質問に、村山は「RESET公演のときの『逆転王子様』の峯岸みなみさんの衣装でした。研究生のときに着せていただいて『これがアイドルか!』ってなりました。オリジナルの衣装でプレッシャーがあったことを覚えています」と打ち明け、倉野尾は「渡辺麻友さんの『残念少女』のユニット衣装で、曲自体もファン時代から大好きで何度も映像で見ていました。かわいいんだけどダークな感じや、ポケットからガラケーが出てくる仕掛けも『本当にここに入るんだ!』とうれしかったです。『渚のCHERRY』の前田敦子さんの衣装も、同期で合宿でポジションを取り合って選ばれた衣装でした。後ろに『前田』って書いてあって写真も撮りました」と、それぞれ憧れの先輩の衣装を着たときの思い出を明かす。
さらに、リニューアル後の劇場について、向井地は楽屋の環境改善を要望。「前々から、全員分の鏡が目の前にあってほしいって思っていました。今までは限られた人の席にしかなくて…うわさでは鏡がすごく増えるみたいで。それに各席にもコンセントが増えるといううわさも聞いて。みんなでコンセントの奪い合いだったので、本当だったらいいなと願っています」と、快適な楽屋の実現を願った。
19年間先輩から後輩へと受け継がれ「衣装がないとアイドルにもなれないし、ステージにも立てないただの女の子」(村山)という、歴代メンバーとスタッフの思いが込められた衣装。会期中は前半(11~16日)と後半(17~22日)で展示を総入れ替えし、合計で約350点を展示する予定とのこと。劇場公演よりも間近で、アクセサリーや仕掛け、劇場や公演にまつわる思い出を堪能できる空間となる。
◆取材・文・撮影=大宮高史