THE RAMPAGE・岩谷翔吾が10月11日、都内で小説家デビュー作「選択」(幻冬舎)刊行記念イベントを開催。イベントに先立ち、囲み取材に応じ、初の小説に込めた思い、タイトルにかけたエピソードなどを明かした。
同作は、幻冬舎とTHE RAMPAGEがタッグを組み毎月1冊、12カ月連続で刊行するプロジェクト「GL-16~THE RAMPAGE BOOKS~」の4作目。
母にひどい仕打ちをした父親を捜し、殺害しに行くために包丁を忍ばせ走っていた亮は、歩道橋から身投げしようとしていた幼なじみの中学生・匡平を助ける。やがてどんよりした巨大な社会に飲み込まれていく2人の少年――。
そして十数年後、行き場を失った亮は、ずるずると特殊詐欺実行犯グループに身を置くことになる。この国を覆う暗い圧迫感、そしてそんな日々を懸命に生き抜いてきた亮と匡平が直面した非情な現実とその先にあるものを描く。
岩谷は4年間の制作期間があったと言い、「ようやく形にできたなとシンプルにうれしく思いました。4年間孤独の中で書き続けてきたので、やっとその孤独の暗闇に光が差したな、と。読者の方、手にとってくださった方々に改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました」と、刊行の喜びを語った。
本の帯の推薦文は、作家・三浦しをん氏が書いており、岩谷は「ありがたいお言葉をいただきまして。今作においては本当に三浦さんのお言葉なしでは誕生できなかったと言っても過言ではないぐらい。執筆する上でベースとなっている自分の核がしをんさんの文章でもあるので、本当にありがたく思っております」と感謝の言葉を述べた。