<ダンダダン>海外勢からも“COOL!”と評判、モノクロ技法「演出の勝利」「音も雑音が排除された感じだ」

2024/10/11 16:56 配信

アニメ レビュー

アニメ「ダンダダン」の第2話が放送(C)龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会

アニメ「ダンダダン」(毎週木曜深夜0:26-0:56ほか、MBS/TBS系ほか/ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Lemino・TVerほかで配信)の第2話「それって宇宙人じゃね」が10月10日に放送された。今話では新たな宇宙人フラットウッズモンスター(CV.大友龍三郎)が登場し、モモ(CV.若山詩音)&オカルン(CV.花江夏樹)とバトル。ターボババアモードに変身したオカルンのアクションと花江のギャップ演技が話題になった。(以降、ネタバレが含まれます)

海外ファンからも好評だったモノクロ演出


本作の原作は、漫画アプリ「少年ジャンプ+」(集英社)で連載する人気作品。第1話はXトレンド1位に上がり、前評判に負けない発進をした秋アニメの注目作だ。続く第2話もトレンド入りして勢いは衰えず、特に注目となったのはエピソード後半でのフラットウッズモンスターとのバトルと、オカルン(高倉健)のターボババアモードへの変身だ。

フラットウッズモンスターの襲撃により神社敷地内が隔絶空間になり、彩色が消えたモノクロとなる。原作ではこのシーン、読者の視界を担保するライトは保ちつつ、日光が遮断されたような暗い空間として描かれている。モノクロ漫画でさらにモノクロを強調して見せる画力がすばらしいところで、アニメではこれをモノクロ画面で再現したわけだ。

カラーとは異なるモノクロならではの怖さを引き立てる技法、絵の重みに視聴者も即座に反応。「演出の勝利、これカラーだったらただのすごいバトルとしか思わなかったと思う」「これはカッコイイ、音も雑音が排除された感じだ」といった感想が上がる。さらに、本作は海外のアニメファンにも好評のようで、Xには「Oh!! Monochrome anime is cool!(モノクロのアニメ、格好いい!)」「Dandadan EP 2 was Perfect As a manga reader I'm so happy to see that they are perfectly adapting it(ダンダダン第2話は完璧だった。マンガ読者として完璧にアニメ化されていることが嬉しい)」といった感嘆のコメントが寄せられる。

また、中にはこのモノクロ演出は宇宙人出現演出と分析する人も。「第1話の黒白の背景は爆発を際立たせるための一時的な演出だと思っていたが、UFOの爆発に誰も大騒ぎしなかったのはこれが理由なのかな」「モノクロは第1話にも、宇宙人共通の技術だろうか」という考察コメントも見受けられた。

アニメ「ダンダダン」第2話より(C)龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会


キャラの魅力を倍増させる花江夏樹と若山詩音の演技表現


フラットウッズモンスターとの戦いでは、窮地を脱する策としてオカルンがターボババアモードに変身した。モモに体の呪いだけを解放して、“頭”は抑えてもらうという奇策だったが、これが成功してオカルンは意識を保ったまま、体だけにターボババアの力を宿らせる。とは言え人格への影響が生まれるようで、オカルンのしゃべりがダウナー系イキ野郎に変化する。

オカルン役の花江は「鬼滅の刃」の竈門炭治郎役でブレイクした声優で、特に少年役に定評のある役者だ。オカルンでは気弱だが芯の強さを持つ演技が好評だが、ここで声質と雰囲気をガラッと変えてきたことで、ギャップの演技に注目が集まる。「花江夏樹大正解すぎる」「これは花江くんさすがだわ」「やっぱ花江さんのギャップ演技良いな」「声優の声表現ってマジにすごい」とSNSで絶賛のコメントが集中した。

また、モモ役の若山は「リコリス・リコイル」の井ノ上たきな役を経て、2023年の声優アワードで「新人声優賞」を受賞した若手の台頭株。本作ではかわいさを残しながらの勢いある演技でモモを表現し、「若山さんと花山くんの演技も相まって2人の掛け合いが面白い」「さすがセンスを感じる。若山さん最近引っ張りだこだな」「若山さんの演技が気持ちいい」といった、好評を証明するコメントが相次いでいる。

ちなみに今話で描かれたモモの部屋。細かく作画をチェックする視聴者からは「部屋にスーファミ(スーパーファミコン)がある」「ブラウン管とスーファミってモモちゃんいつの時代に生きてるの笑」「原作にない小物。どんな意図?」などのツッコミが入っていた。

放送後に集まったファン絶賛のコメント


今話も放送後にはSNSが感想戦で大盛況。「すべてがいいよ 関係者の本気を感じる」「玉のみoffなのか竿のみoffなのか気になる」「2話もよかったから円盤予約した」「原作ファンたちも納得のクオリティー」「ビジュアルのレベルが一桁違う」など、様々なコメントが相次いだ。

また、海外ファンからも「Shoutout to Natsuki Hanae (Okarun’s VA) for establishing the difference when Okarun goes into his Turbo Granny form. You can hear the depression and he makes the yo at the end funny(オカルンがターボおばあちゃんの姿になったときの違いを表現してくれた花江夏樹さんに感謝。落ち込んでいる声が聞こえますし、最後の『よ』は面白いです)「One of my favourite moments is finally animated(私のお気に入りの瞬間の1つがついにアニメ化された)」など、多くのコメントが寄せられている。

◆文=鈴木康道

アニメ「ダンダダン」第2話より(C)龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会