新木優子と伊藤英明が主演を務める、石川慶監督作品のAmazon Original映画『不都合な記憶』がPrime Videoにて9月27日より世界独占配信中だ。本作の舞台は、科学技術が発展し、人類の宇宙移住が進んだ西暦2200年。宇宙に浮かぶ高級レジデンスに暮らすナオキ(伊藤)とマユミ(新木)は、一見すると誰もが憧れる完璧な夫婦だ。しかしナオキは、マユミが自分を一番に愛してくれていた頃の幸せな日々を取り戻すために、彼女をアンドロイドにし、自分の理想を追求するあまり何度も妻を作り変えていた。本作でアンドロイドの妻・マユミを演じた新木が、撮影の様子や伊藤との共演を振り返ったほか、新木が思い描く理想の夫婦像や自身の結婚願望についても語ってくれた。
――はじめに、本作への出演が決まった時のお気持ちを教えてください。
石川慶監督とは、前からご一緒したいと思っていたので、どんな作品になるのかとても楽しみでした。それに、海外で撮影するということや作品のテーマも壮大なものだったので、どのように撮影が進んでいくのか楽しみな気持ちもありましたが、緊張感もありました。
――台本を読んでみていかがでしたか?
初めて台本を読んだ時は、SF映画と設定はとても壮大ですが、人の感情の部分や現代を生きていても感じているような不安や緊張感といったところも描かれていたので、人間らしさが浮き彫りになっている作品だと感じました。
――新木さんが演じた“マユミ”にはどのようにアプローチされましたか?
物語の中で、マユミ自身がアンドロイドと自覚して生活している時間は少なかったので、アンドロイドらしさはあまり意識せず普段通りでいることを意識しました。
――では、“アンドロイドのマユミ”を表現する時にこだわったことはありますか?
マユミが自分はアンドロイドだと自覚のあるシーンでは、人間だったら倒れてしまうところを「アンドロイドならそのまま固まるかも」と考えたり、アンドロイドの動きを意識しました。
――今回新木さんは夫・ナオキが作った理想のアンドロイドという役でしたが、新木さん自身がアンドロイドに求めるものはありますか?
料理や洗濯など、家事を全部こなしてくれるお手伝いロボが欲しいです。家事に加えて、お話とかもできたら寂しくないので嬉しいですね(笑)
――夫役の伊藤英明さんと共演した感想をお聞かせください。
役としてはすごく怖い役どころでしたが、伊藤さん本人は本当に紳士的で優しくて、現場をすごく盛り上げてくださる方だったので、緊張感のあるシーンでも、良い緊張感で撮影に臨むことができました。
――完成した作品を見てみていかがでしたか?
VFXのリアルさや壮大さが、私の想像していたものより遥かに超えてきていて、作品のスケールの大きさに改めて驚かされましたし、「本当に宇宙に住んでいたのではないか」と錯覚するくらいの映像でした。
――作品では“マユミ”と“ナオキ”の仲睦まじい夫婦の姿もありました。新木さん自身が思う理想の夫婦像はいかがですか?
今回の作品はタイに2カ月滞在して撮影したんですが、海外に住むことで、上手くいかないこともあれば、逆に「こういうことができるのか」という新しい発見もあり、今まで進んできた道に新たな道が開かれていくのがすごく面白かったので、もし夫婦になった時には、その困難を二人で乗り越える経験をしてみたいです。